ステーブルコイン「USDコイン(USDC)」を運営する米サークル(Circle)は17日、上場している特別目的買収会社(SPAC)コンコード・アクイジション・コープ(Concord Acquisition Corp)との契約を解消し、新たな契約を改めて締結したことを発表した。これにより、同社の企業評価額は昨年7月に発表した45億(約5,180億円)ドルから増加し、90億ドル(1兆340億円)となった。

ステーブルコイン「USDC」発行の米サークル、企業評価額が1兆円超に
(画像=月刊暗号資産)

サークルによると、企業評価額の増加は特にUSDCの成長と市場シェアの拡大が反映されたことによる影響が大きいという。同社によれば、USDCの流通量は発表時から2倍以上に増え、16日現在で525億ドル(約6兆円)に達している。

コンコード・アクイジション・コープの会長であるボブ・ダイヤモンド(Bob Diamond)氏は、「サークルはグローバル金融の進化において最も興味深く、革新的でエキサイティングな企業の1つであり、世界の経済システムに歴史的影響を及ぼすと信じている」とコメント。

サークルの共同創設者兼CEOであるジェレミー・アレア(Jeremy Allaire)氏は、「公開企業であることは、サークルに対する信頼と信用をさらに強化し、より包括的な金融エコシステムを構築するという当社の使命を継続する上で重要なマイルストーンとなる」と述べている。

新契約の条件に基づき、当初の契約に関連して設立された持株会社は、コンコードとサークルの両方を買収し、上場企業となる。ニューヨーク証券取引所で 「CRCL」というシンボルで取引される見込みだ。

当初、昨年7月に交わした契約では両社の合併期日を2022年4月3日と定めていたものの、米証券取引委員会(SEC)による承認が予定より長引いた。そのため、今回新たに契約を交わした形となる。

なお、今回の契約では2022年12月8日を契約終了日とし、一定の条件下では2023年1月31日まで契約を延長することが可能だという。(提供:月刊暗号資産