前払式⽀払⼿段発⾏業等を行うJPYXは28日、2022年春に日本円に連動したステーブルコイン「JPYX」を発行予定であることを発表した。

日本円ステーブルコイン「JPYX」、2022年春にリリースへ
(画像=月刊暗号資産)

同社によると、JPYXは日本円と1:1で購入・利用できる前払式支払手段のステーブルコインになる予定だ。技術的手段として、暗号資産イーサリアムのERC20規格に沿って作られたトークンだが、マルチチェーンに対応することで、様々なプロダクトに利用可能だという。

2022年春に稼働予定のJPYX公式サイトを通じ、日本国内での販売開始を予定している。なお、JPYX公式サイトの名称や発行・販売の開始時期などの詳細は、決まり次第発表するという。マルチチェーンへの対応は順次行う見込みだ。

近年、国際社会は「キャッシュレス化」の浸透に向けて突き進んでおり、新型コロナウイルスの感染拡⼤はそれを後押しする形となった。BtoCの領域だけにとどまらず、BtoBにおいても、キャッシュレス化の推進がグローバルスタンダードになりつつある。

こうしたなかで、同社は日本円に担保されたJPYXは、信用力とスピードを兼ね備えており、理想的な決済手段として提供することが可能であると考えているようだ。

リリースでは「JPYXを、より多くの皆様にご利用いただけるように、現行法の枠組みに従ったうえで、決済可能なお店やWebサイトの拡充に取り組んでまいります」と述べている。

ステーブルコインはブロックチェーンを使う暗号資産の一種で裏付け資産のないビットコインなどとは異なり、値動きが小さく、決済で利用しやすいという特徴がある。

今年に入り、GMOコインやCoinBestが米ドルに裏付けられたステーブルコイン・ダイ(DAI)の取扱いを開始するなど、日本においても今後需要が高まっていくことが想定される。

なお、日本円ステーブルコインは今回が初めてではない。国内初の日本円ステーブルコインとしては、JPYCが2021年1月に「JPYC」を発行。イーサリアムとポリゴンネットワークを中心に流通している。(提供:月刊暗号資産