7日のビットコイン(BTC)は価格を落とし、一時4万2,900ドル(約530万円)ほどまで下落した。記事執筆現在は43,500ドル(約538万円)ほどを推移している。4万4,000ドル(約544万円)のサポートラインを割った後、4万2,900のサポートで持ちこたえた格好だ。
テラ(LUNA)の非営利組織であるLuna Foundation Guard(LFG)が新たに5,040BTC(約271億1,100万円相当)を購入したことを発表したが、これが価格を支える要因になったとも言える。この発表を受け、LFGが保有するビットコインは、約1,923億円相当の3,5767.98BTCとなった。
共同設立者のKwon氏は「サトシ・ナカモトを除き、過去最大のビットコイン保有者を目指す」と表明しており、今後も定期的に購入が続く見通しだ。
アルトコイン市場に目を向けると、イーサリアム(ETH)は他の暗号資産と同様に下落はしているが、大きな落ち込みはなく、3,000ドル台をキープしている。また、Twitter社の取締役に電気自動車大手テスラのCEOであるイーロン・マスク氏が就任することを受けて大幅に上昇したドージコイン(DOGE)は、その反動もあり約9%下落している。
ビットコインを中心に暗号資産市場で大幅な下落が見られた要因として、まず米連邦準備制度理事会(FRB)のタカ派、ブレイナード理事の5日の発言が考えられる。インフレ圧力を低下させる取り組みが最優先だとし、利上げを着実に進めるのと同時に、バランスシートの縮小を来月から開始するという内容であった。
この発言の直後に米株価が下落。そして暗号資産市場においても売りが先行する形となった。
また6日には、米連邦公開市場委員会(FOMC)が3月15~16日に開いた会合で、FRBの大規模な保有資産を月額最大950億ドルのペースで縮小することが示唆されたことが議事要旨で明らかになった。議事要旨によれば、3月会合で多くの当局者が0.5%の利上げを主張していたが、ロシアの侵攻で0.25%にとどめたという。さらに、インフレ圧力が止まらない場合には今後0.5%の利上げが1回以上行われると示された。
利上げがさらに行われる可能性が示されたことで、暗号資産、グロース市場のさらなる下落を招いたと言える。(提供:月刊暗号資産)