英VRツール開発企業のインプロバブル(Improbable)が7日、Web3.0とメタバース業界への進出のため、1億5,000万ドル(約186億円)を調達したと発表した。

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今回の資金調達では、ソフトバンク・ビジョン・ファンド(Softbank Vision Fund2)と米大手ベンチャーキャピタルのAndreessen Horowitz(a16z)が主導し、Mirana、DCG、GMT、SIG、Ethereal VenturesなどのWeb3.0企業と暗号資産(仮想通貨)関連企業が参加した。調達した資金を使い、メタバース・ネットワークとエコシステムである「M² (MSquared)」を設立・開発する。

M²は企業、ブランド、クリエイターが独自のメタバースやWeb3.0ビジネスを立ち上げ、数千規模のコミュニティを企画、設計、そして既存のブロックチェーンやWeb3.0ビジネスの相互運用を可能にする。

インプロバブルは10年近くに渡り仮想空間ツール開発に従事してきた。同社は「SpatialOS」というプラットフォームを開発し、多くのユーザーが同時にアクセスしても耐えられるPaaS(Platfprm as a Service)環境を提供している。以来、60以上の世界各国のゲーム開発会社にプラットフォームを提供してきた。また、英国政府の防衛シミュレーションにも協力している。

2018年にはソフトバンクを中心に5億2,000万ドル(約645億1,700万円)の資金調達を行っている。

インプロバブルのCEOであるハーマン・ナルラ(Herman Narula)氏は「メタバースとWeb3.0は現在初期段階。パートナー企業を応援していきたい」と述べた。

また、ソフトバンク・インベストメント・アドバイザーズのパートナーであるアントワーヌ・ティセット(Antoine Theysset)氏は、「インプロバブルが開発したコアテクノロジーは数千人のユーザーに対して、スケール、解像度など比類ないソーシャル体験を可能にする。インプロバブルはメタバース内で、クリエイターとファンの距離を縮め、互いの貢献度に応じてトークンを与えることができるなど、先進的な分散型ネットワークを共同で構築することができる環境を提供していく」と抱負を語った。(提供:月刊暗号資産