この記事は2022年5月27日に「月刊暗号資産」で公開された「STEPN、中国でのサービス提供中止へ 独自暗号資産は30%超下落」を一部編集し、転載したものです。
世界各国でプレイされているMove-To-Earn(動いて稼ぐ)ゲーム・STEPN(ステップン)は26日、中国でのサービス提供を7月中旬に終了すると発表した。中国の規制を遵守することが目的であるという。
STEPNは公式Twitterで、「STEPNユーザーの皆様へ。STEPNは中国本土の規制に対応するため、7月15日24時に中国在住ユーザーと判断したアカウントを停止します」とツイートした。
STEPNはソラナ(Solana:SOL)ブロックチェーンを基盤としたゲーム。NFT(非代替性トークン)のスニーカーを購入し、歩いて移動することで独自暗号資産(仮想通貨)Green Metaverse Token(GMT)を取得することができるというコンセプトが受け入れられ、世界中でユーザーが急増している。
7月15日以降、IPアドレスおよびGPSの位置情報で中国在住のユーザーと判断された場合、アカウントは削除されるという。
STEPNは、「(我々は)設立以来、中国本土でいかなる事業も行っておらず、ダウンロードも提供していない。STEPNは常にコンプライアンスを重視視しており、現地の規制当局の要件を厳格に遵守している」とツイートした。
この発表を受け、GMTの価格は急落。記事執筆時点で、前日比38%マイナスの108円台で推移している。
また、STEPNに関連してソラナの価格も前日比12%のマイナスと、主要銘柄の中で比較的大きく価格を落としている。STEPNのNFTスニーカーの価格もソラナ基盤のNFTマーケットプレイス・Magic Edenにおいて一時7SOL台になるなど、影響が見られた。
STEPNの対応を受け、ユーザーからはNFTスニーカーが取得しやすくなるという声がある一方、批判的な意見も出ており、賛否両論となっている。
中国は昨年5月から暗号資産やマイニングに対する取り締まりを強化している。NFTについても取り締まりを強化する動きが見られており、何かしらの声明が今後出される可能性が考えられる。
STEPNにおいても、ゲームをプレイするためにはNFTスニーカーを購入しなければならないため、こうしたアクションが規制に触れ、取り締まりの対象になる可能性がある。(提供:月刊暗号資産)