この記事は2022年4月28日に「月刊暗号資産」で公開された「三井物産、1億円相当のジパングコイン(ZPG)を発行済みと発表」を一部編集し、転載したものです。


暗号資産
(画像=PIXTA)

三井物産デジタルセキュリティーズは先月31日、金価格に連動した暗号資産(仮想通貨)であるジパングコイン(ZPG)の情報を開示した。

公表データでは今年2月17日から5月17日において、9,500万円超のジパングコインを発行したことが明らかとなっている。

期間におけるジパングコインの最高値は8,201円で、最安値は6,899円。また、平均取引金額は7,505円というデータとなった。取引量で見ると、最大取引は11,00ZPGで払込金額は874万2,800円、販売価格は7,971円となる。

ジパングコインはbitFlyer Blockchainが開発したブロックチェーン「miyabi」を基盤技術として利用しており、金現物1gの価格に連動する。取引金額は500円から購入可能となっており、その他の暗号資産とは性質が異なるデジタル資産であることから、アセットクラスの一部に導入される可能性があるのではないかと注目が集まっている。

現在、三井物産デジタルセキュリティーズでは暗号資産交換業のライセンスを取得していないことから、発行を行った後の売買は株式会社デジタルアセットマーケッツで可能となっている。

デジタルアセットマーケッツは今年2月、日本証券取引所(JPX)から3.6億円の少数持分出資を受けている。

ジパングコインは、伝統的な暗号資産であるビットコイン(BTC)や、イーサリアム(ETH)をはじめとしたアルトコインとの相関性は低いものの、金を裏付け資産として発行されているため、リスクヘッジ手段の1つとして利用されることも想定される。

今後、伝統的な現物資産である金や、金価格と連動するETFと、ジパングコインの利用方法がどのように投資家の間で異なってくるのか注目だろう。(提供:月刊暗号資産