この記事は2022年6月13日に「月刊暗号資産」で公開された「アメックスが暗号資産還元型クレジットカードを発行へ」を一部編集し、転載したものです。


クレジットカード,米国
(画像=PIXTA)

米大手クレジット会社・アメリカンエクスプレス(American Express)が、10日に開催された大型カンファレンス・Consensus2022の場で、暗号資産(仮想通貨)で還元されるクレジットカードを発行する計画を明らかにした。

この取り組みはウォレットプロバイダーであるAbraと新たに提携して発行するという。発行はアメックスのネットワーク上となっており、「Abra Crypto Card」という名称でローンチされる見込みだ。

Abraの創業者兼CEOのBill Barhydt氏は、「アメックスネットワーク上で利用された決済や購入した商品に対して、暗号資産で還元されることが可能となる。また、現在クレジットカードの報酬として得ることができる特典や従来のポイント還元商品に加えて、暗号資産を選択することが可能となる」とTechCrunchのインタビューに対し語った。

今回明らかになった計画では、クレジットカード利用者がCryptoPerx(CPRX)トークンでの受け取りか、他の暗号資産で受け取ることかを選択できるようにするそうだ。また、クレジットカード利用者はAbraに登録することによって、暗号資産で受け取った後にAbraを通じて他の暗号資産と交換する機能を導入する予定だとしている。

今後、CRPXトークンやその他の暗号資産での受け取りを選択したユーザーに対し特典を用意する予定としているが、詳細は明らかにされていない。

アメリカンエクスプレスは暗号資産市場への参入に消極的であった。しかし、他社において暗号資産関連の取り組みが盛んに行われていることなどを背景に、今回参入に踏み切ったものとみられる。

同社の競合であるVisaやマスターカードはBlockfiらと提携して、同じような暗号資産関連カードを発行していることもあり、アメリカンエクスプレスも追随した格好となった。

今後も大手クレジットカード会社が自社サービスに暗号資産関連商品を組み合わせる動きが出てくるものとみられ、どのように展開されていくか注目が集まる。(提供:月刊暗号資産