この記事は2022年7月2日に「月刊暗号資産」で公開された「スイスの21シェアーズ、「暗号資産の冬」を乗り切るためのETPをローンチ」を一部編集し、転載したものです。
スイスを拠点とする資産運用企業21シェアーズ(Shares)が先月29日、暗号資産(仮想通貨)の弱気相場を乗り切るためのETP(上場取引型金融商品)「クリプト・ウインター・スイート(Crypto Winter Suite)」シリーズをローンチしたと発表した。
最初の商品は「21シェアーズ・ビットコイン・コアETP(21Shares Bitcoin Core ETP=CBTC)」で、同日スイス証券取引所に上場した。
CBTCは世界で最も低コストかつ物理的裏付けのあるビットコインETPとして、ビットコインへの低コストのエクスポージャーを提供するよう設計されているという。CBTCの総経費率は21ベーシストポイント(0.21%)となっており、これはビットコインの上限2,100万枚を考慮して設定された。市場において次に低い商品よりも、44ベーシストポイント(0.44%)低く設定されている。
一部完全担保でCBTCの裏付け資産のビットコインを貸し出し、運用コストを相殺するという。また、投資家はCBTCのシェアをビットコインに換金可能だ。CBTCでの貸し出しは、同商品が十分な規模に達した時点で開始される予定だしている。
21シェアーズは今年下半期にも暗号資産弱気相場向けの商品を出していく予定だと説明した。
ウインター・スイートは投資家が暗号資産領域に参入するための様々な方法を提供することを目的としている。長期的な戦略配分、短期的な戦術配分、リスクを抑えた方法など、市場でも最も低いコストで投資できる商品を開発していくという。
21シェアーズのETPプロダクトディレクターであるアーサー・クラウス(Arthur Kraus)氏は「現在の市場環境を考慮すれば、多くの投資家はもっと低い値で買い、長期的に最大のリターンを得たいと考えている。Winter Suiteシリーズは投資家が市場で最も低いコストでマーケットに参加できる方法を提供する」と述べた。
また、21シェアーズのCEO兼共同創設者であるハニー・ラシュワン(Hany Rashwan)氏は、「我々は今日より厳しい市場を経験しているが、暗号資産のロングゲームへの関心は揺らいでいない」と語った。
21シェアーズは先月、世界初の「米ドル利回りETP」、2本の新インデックスファンド「Layer1 Index ETP」と「DeFi ETP」」を発表している。(提供:月刊暗号資産)