この記事は2022年7月12日に「月刊暗号資産」で公開された「大日本印刷、SUSHI TOP MARKETINGと提携し「推し活NFT」開発へ」を一部編集し、転載したものです。


NFT
(画像=Oksana Trygub/stock.adobe.com)

大日本印刷(DNP)は12日、NFT(非代替性トークン)関連事業を手掛けるSUSHI TOP MAEKETINGとの業務提携を発表した。

アニメイベントの参加履歴などをブロックチェーン上に記録するサービスを今月中にも開始する見込みだ。今回の業務提携により、コンテンツ事業者とファンをつなぐ新サービスの創出に向けた共同研究を推進していく。

DNPのリアルとバーチャル、さらにはデジタルとアナログ、モノづくりとサービスのハイブリットな強みと、SUSHI TOP MAEKETINGのNFT配布やトークングラフマーケティングのナレッジを掛け合わせ、アニメ・マンガ・ゲームなどの知的財産を対象としたビジネスを創出していくという。

共同研究の第1弾として「推し活NFT」のサービス開発に取り組む。この取り組みはファンによる応援活動をブロックチェーン上に記録し、譲渡できないNFT「Soulboundトークン」の仕様を採用する。これはイーサリアムの共同創設者であるヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏が発表したNFTの仕組みで、「ソウルバウンド=魂に縛られた」という言葉の意味通り、他人に譲渡できないことを前提としている。

NFTは自由に価値証明の移転が可能という点が特徴だ。現在では、学歴や資格などの個人に紐づく情報をNFTとして発行し、来たるデジタル社会における信用証明に用いることも考えられている。

今回の取り組みであるNFTと推し活は相性が良いとされている。ファンを持つ、スポーツ選手、チーム、ミュージシャンや芸能人、YouTuberなどにとって、新たな収入源となる可能性を秘めている。

ファンには応援する対象の限定グッズ等を可能な限り手に入れたいという心理が働きやすい。NFTは発行数が決められ、それらが唯一無二のものであることをブロックチェーンによって証明するため、ファンにとって希少性を感じられる点もプラスに働く可能性がある。

DNPは印刷で培った表現技術やICカード事業等で培った高度情報セキュリティ技術、情報プラットフォームの運営ノウハウなどを有している。一方のSUSHI TOP MARKETINGはNFTの配布、企画に特化したトークングラフマーケティングの実践に注力している。

両社の最初の取り組みとして、DNPが展開する「FUN’S PROJECT」において人気クリエイターの藤ちょこ氏および久賀フーナ氏による対談企画で「推し活」NFTを実施する予定だ。(提供:月刊暗号資産