この記事は2022年8月17日に「月刊暗号資産」で公開された「バイナンス、カザフスタンで原則的なライセンスを取得」を一部編集し、転載したものです。


BINANCE
(画像=akif/stock.adobe.com)

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)が15日、カザフスタンの金融規制当局・アスタナ金融サービス局(AFSA)から原則的なライセンスを受けたことを発表した。

今回のライセンス取得により、バイナンスはカザフスタン・アスタナ国際金融センター(AIFC)で暗号資産取引所とカストディサービスの提供が可能となる。

バイナンスは今年5月25日、カザフスタン共和国のデジタル開発・イノベーション・航空宇宙産業省と覚書(MOU)を締結していた。バイナンス創業者兼CEOのチャンポン・ジャオ(Changpeng Zhao=CZ)氏はその際、同国のカシム=ゾマルト・トカエフ(Kassym-Zhomart Tokayev)大統領、ティムール・スレイメノフ(Timur Suleimenov)大統領第一副参謀長、バグダット・ムシン(Bagdat Musin)デジタル開発・イノベーション・航空宇宙産業大臣と会談している。

今回、CZ氏は声明で「カザフスタンは中央アジアの暗号資産の導入と規制においてパイオニアであることを示した。コンプライアンスファーストの取引所であり、世界中で安全かつ規制された環境でサービスを提供するというバイナンスのコミットメントをさらに意味するものとなった」と述べた。

また、バイナンスのアジア地域責任者のグレブ・コスタレフ(Gleb Kostarev)氏は、「これは画期的な成果だ。バイナンス・カザフスタンにこの原則的ライセンスを与えたアスタナ国際金融センターのサポートとビジョンに感謝する」とコメント。さらに、AFSAの最高経営責任者ヌルカット・クシモフ(Nurkhat Kushimov)氏は「バイナンスの活動は、デジタル資産業界のエコシステムを地元や地域でさらに発展させると確信している」と語っている。

なお、現在は原則的なライセンスであるため、本格的なサービスを提供するには最終的な認可が必要となる。

2021年半ばにかけて日本、ドイツ、イギリスなど世界各国の金融当局から警告を受けたバイナンスはコンプライアンス体制を強化している。今年3月にはバーレーン、5月にフランスとイタリア、そして7月にはスペインでライセンスを取得している。(提供:月刊暗号資産