ユニコーンで40号案件となるディビイ(dbE)の発表が行われました。今回で4回目のECFとなり過去3回の募集で1億3,860万円の資金調達実績があります。
上場(IPO)へ向けた準備はこれまでの計画に沿って進められているそうです。また今回の募集でクラウドファンディングによる資金調達は最後になる予定だそうです!
これまでに調達した資金は当初の計画に沿って追加開発資金や受託業務費用、人件費、短期借入金返済に活用されれています。
そして大手製薬会社で同社の「rodanius for Pharma」が導入され実際に活用されています。ユニコーンの公式サイトによればアステラス製薬の名前が出ています。
さらに、田辺三菱製薬など4社でPoCまでが完了した状況だそうです。以前は製薬会社の名前は出せないとお聞きしていましたが、1回目の募集から約2年が経過し公開できる状況になったと考えられます。
2020年10月の第1回目の1株あたりの募集株価は50,000円でした。第4回目の1株あたりの募集株価は80,000円となっています。
今回調達した資金使途を調べると「上場に向けた内部体制の整備のための費用」とあります。そのため上場が近いのではないかと考えています。
基本情報確認で明確な上場時期は示されていませんが、近い将来予定されているようです。
目次
クラウド版「QCDox」のリリースで売上急拡大となる可能性がありそうだ
ディビイ(dbE)は製薬会社をターゲットにした自然言語処理(自然言語解析)等のサービスを行っている企業です。サービスを利用することでITスキルを必要としないデータ活用環境の提供を目指しています。
主力サービスは「rodanius for Pharma」になり、これまで解析困難とされていた非構造データ「日本語文書」の間違い判定を高精度で行える齟齬探知ソリューションとして定評があります。
製薬会社が導入するということは、類似商品よりも精度が高くなければ使い物になりません。類似商品はいくつかあるようですが、同社製品の精度が特に高いと過去にお聞きしています。
AI(人工知能)を利用し文書間の正誤判定を高精度で行うことは容易ではない事だそうです。同社サービスでは人間では気づきにくい齟齬も特定します。
申請関連文書と原文書間などの微細な記載ミスの探索に最適であり、GxP関連文章に幅広く対応しているそうです。これらにより原文書と申請文書間の齟齬チェックが容易に行えるとされています。
本来、人が目視により行っていた作業をAI(人工知能)に任せることで、年間数千万円規模のコストを抑えられる企業もなかにはあるようです。
そして、2022年10月14日に「rodanius for Pharma」とほぼ同等の機能を持つクラウド版「QCDox」が登場します。サブスクリプション型の新サービスになりSaaSになると公式サイトに書かれています!
「QCDox」の料金表は上記のようになっています。
利用シーンに合わせ「Advance」「Basic」「Small」の3つのプランが用意されています。これにより大企業の他に、中堅製薬メーカーやOTC医薬品メーカー、ジェネリック製薬メーカーなどにも導入が可能になります。
費用が膨大にかかる従来型のオンプレミスからクラウドへサービスがシフトし、サーバー構築やインストールなど手間のかかる作業を行う必要がなくなります。
ディビイ(dbE)の成長ストーリーを再確認。上場を行う時期は何時なのか!?
「QCDox」のリリースにより、売上を加速化させることが可能なところまで来たように思います。常にシステム開発や保守・運用なども必要だと思いますが、製薬業界以外からの引合いも増えているそうです。
一気に事業拡大となるベースが出来つつあるように思います。
ユニコーンの株式投資型クラウドファンディングを通して株主になった方には嬉しい材料だと思います。
新型コロナウイルス感染症により一時は停滞していた事業もようやく計画数字を達成できる状況まで回復してきたようです。
同社はかなり上場を意識していると考えられるため今後が楽しみです。
上場時期について具体的な期間は示されていませんが、第3回の募集時には「2025年~2026年に先延ばし」と表記があったため2026年あたりを考えていればいいのかもしれません。
投資を行う際は余裕資金で行いましょう。
株式投資型クラウドファンディング(ECF)への投資は長期間になることが多いですからね。M&Aの期待もまだ残されているかもしれません。
同社の詳しい事業内容などは下記記事でまとめています。投資をご検討の方は詳細をご確認頂けたらと思います。
【ユニコーン9号案件】ディビイがDX市場で大暴れ! 最短3年で上場(IPO)を目指すAI技術に注目
ディビイ(dbE)の株主優待とエンジェル税制について再確認してみました
株主優待の内容が変更されていないのか再確認を行ってみました。
調べてみると投資金額に関わらAmazonギフト券1,000円分の贈呈となっており変更されていません。
株主優待は毎年3月末日に同社株主名簿に記載された株主を対象としています。送付時期は毎年6月以降の発送を予定しています。
エンジェル税制について調べてみるとエンジェル税制優遇措置Bの適用が予定されています。そのため投資額全額をその年の他の株式譲渡益から控除できます。
詳しくはユニコーン公式サイトに書かれています。
また、第39号案件のヴァズ(Vuzz)について下記記事で説明しています。知名度が高まっている企業の取扱いはワクワク感があると思います。
【第2回】ヴァズ(Vuzz)がECFで最大5千万円を調達! 評判と実績を考察
ユニコーン40号案件「ディビイ」の募集要項をチェックしてみました!まとめ
ディビイ(dbE)はユニコーンを利用しこれまで3回の資金調達実績があります。そして3回とも目標募集額をクリアーしています。
4回目の目標募集額が15,040,000円とやや低いため今回もクリアーしてくると予想しています。
第4回目の募集要項は下記のようになっています。
項 目 | その内容 |
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プロジェクト名 | 【第4回】「rodanius for Pharma」クラウド版サービス開始によって新たな成長ステージに突入した「ディビイ」 |
目標募集額(株数) | 15,040,000円(188株) |
上限募集額(株数) | 60,000,000円(750株) |
募集価格 | 1株当たり80,000円 |
申込単位 | 1株 |
最低申込金額(株数) | 80,000円(1株) |
上限申込金額(株数) | 480,000円(6株) |
申込期間 | 2022年10月14日(金)~2022年10月20日(木) |
同社にはベンチャーキャピタルも出資しているため、上場させて資金回収という側面もあります。VCからの出資総額は約2.4億円となっています。
早期イグジット案件として頑張って頂きたいところです。投資ラウンド的にはシリーズBあたりだと考えられます。
製薬業界では業務において高い品質の維持が求められるため同社サービスの品質も高いはずです。大手製薬企業で行った実証実験では非常に高い精度で文書の誤りを検出しているそうですからね。
また、第3回の資金調達から9ヶ月で株価が1.6倍になっていると試算できます。前回までは1株当たり50,000円でした。
そして今回で個人投資家からの資金調達は最後となる予定です。
同社は多くの業界のニーズに対応するべく「文書突合のスタンダード」を目指している企業です。今回は「rodanius for Pharma」のクラウド版となる「QCDox」のリリースタイミングのため業績に期待が持てそうです。
ユニコーン40号案件に興味があればチェックしておきましょう!