この記事は2022年10月17日に「月刊暗号資産」で公開された「バイナンス、ビットコインマイニング支援で700億円超の融資プロジェクトを発足」を一部編集し、転載したものです。
大手暗号資産(仮想通貨)取引所であるバイナンス(Binance)は14日、ビットコインマイニングの支援を目的とした5億ドル(約743億円)のレンディングプールを立ち上げることを発表した。
現在、ビットコインマイニングを取り巻く環境は厳しさを増している。ビットコイン価格の下落に加え、ディフィカルティ(採掘難易度)およびエネルギーコストが上昇していることから、マイナーが採算を取ることが難しい状況となっている。
バイナンスはこのようなビットコインマイナーに対し支援を行う。
マイナーはバイナンスより18ヵ月から24ヵ月の期間で融資を受けることができる。金利は5%から10%であり、現物資産またはデジタル資産を担保として準備する必要がある。
バイナンスは発表で、「世界有数の暗号資産マイニングプールを持つ者として、Binance Poolは健全なデジタル資産エコシステムの維持に貢献する責任を負っている。現在の市場状況を鑑み、Binance Poolは暗号資産マイナーとデジタルインフラプロバイダーを支援するため、5億ドルの融資プロジェクトを開始する」と述べた。
なお、ビットコインマイナーの支援に関しては、先月DeFi(分散型金融)レンディングプラットフォーム・Maple Financeが3億ドル(約446億円)の融資を行うことを発表している。これは12ヵ月から18ヵ月にかけて融資を受けることができるもので、最大金利は20%と設定されている。
Maple Financeの共同創業者兼CEOであるシドニー・パウエル(Sidney Powell)氏は、「従来の銀行は暗号資産関連企業との取引に臆病だ。マイナーは融資を受ける際、選択肢がほとんど残されていない」と海外暗号資産メディア・Decryptに対し述べている。
今年に入り、マイナーの撤退が鮮明になっているが、今後さらに支援の輪が広がるか注目されることだろう。(提供:月刊暗号資産)