投資に興味はあっても「損しそうで怖い」と感じて、あと一歩を踏み出せない人もいるのではないでしょうか。預貯金と異なり、投資は元本が保証されていません。しかし、お金を預貯金だけにして資産運用をしないことにもリスクはあります。
本記事では、資産運用をしないリスクと投資に関するよくある誤解、おすすめの投資方法について紹介します。
投資は怖い?どんなリスクがある?
投資の怖さを克服するには、どんなリスクがあるのかを理解することから始めましょう。投資の主なリスクは以下の通りです。
・流動性リスク
・信用リスク
・為替リスク
価格変動リスク
価格の変動により、投資した資産の価値が変動する可能性があることです。株式投資の場合、購入時より株価が値上がりすれば利益を得られますが、値下がりすると元本割れします。資産の価格は政治や景気動向などさまざまな要因で変動します。
流動性リスク
売買が減少して取引が成立せず、売りたいときに売れなくなる可能性があることです。例えば、不祥事が発覚した企業の株式に売り注文が殺到し、取引が成立しないケースが考えられます。株式だけでなく、不動産や債券などにも流動性リスクはあります。
信用リスク
投資先が将来も存続するか、元本や利息が支払われるか確実でないことです。株式投資の場合、投資先が倒産すると資産価値はゼロになってしまいます。債券は投資先の財務悪化などにより、元本や利息が予定通り支払われない可能性があります。
為替リスク
海外資産に投資した場合、為替レートの変動によって為替差損益が生じる可能性があることです。外貨建て資産は購入時より円安になると為替差益を得られますが、円高になると為替差損が生じます。海外資産に投資する際は為替相場の動向にも注意が必要です。
資産運用をしないリスク
預貯金は元本保証で安心だと思うかもしれませんが、預貯金にもリスクはあります。ここでは、資産運用をしないリスクについて解説します。
・元本保証は1金融機関につき1,000万円まで
・インフレで預貯金の価値は目減りする
・老後資金が不足する可能性がある
低金利でお金を増やすのが難しい
現在は金利水準が低く、銀行預金だけでお金を増やすのは難しい状況です。2022年6月現在、一般的な銀行の普通預金金利は年0.001%となっています。100万円を1年間預けても、受取利息は10円(100万円×0.001%)です。実際には税金がかかるため、手取り額はさらに少なくなります。
銀行預金は生活費の置き場所としては便利ですが、お金を増やす手段に向いていません。
元本保証は1金融機関につき1,000万円まで
預貯金には預金保護制度(ペイオフ)があり、金融機関が破綻しても1金融機関につき元本1,000万円とその利息までは保護されます。保護基準を超える部分については、破綻金融機関の財産に応じて支払われます。
預貯金が1,000万円を超える場合、金融機関の破綻によって預金の一部が返還されないリスクがあるので注意が必要です。
インフレで預貯金の価値は目減りする
インフレによって物価が上昇すると、預貯金の価値は目減りします。例えば、物価が2倍になると同じものを買うのに今までの2倍のお金が必要になるため、預貯金の価値は実質半分になってしまいます。
一般的に、資産価値が変動する株式や不動産はインフレに強いと言われています。預貯金はインフレになっても額面が変わらないので、物価上昇に対応できません。
老後資金が不足する可能性がある
高齢化で引退後の生活期間が長期化しており、年金だけで生活できない場合は老後資金が不足する恐れがあります。老後も投資を続ければ、資産寿命(資産が尽きるまでの期間)を延ばせるかもしれません。
例えば、2,000万円を65歳から毎月10万円ずつ取り崩す場合、預貯金のみでは81歳8ヵ月(16年8ヵ月)で資産は底をつきます。一方で、年利5%で運用しながら取り崩すと100歳11ヵ月(35年11ヵ月)まで資産寿命を延ばせます(税金、諸費用等は考慮外)。
上記の通りに運用できるとは限りませんが、資産運用を続けることで老後資金不足を解消できる可能性があります。
投資に関するよくある誤解
「投資が怖い」と感じている場合、間違った思い込みをしているかもしれません。ここでは、投資に関するよくある誤解を紹介します。
・投資がうまくいかないと大損する
・投資には時間と手間がかかる
投資はまとまったお金が必要
投資を始めるにはまとまったお金が必要だと考えているかもしれません。しかし、現在は少額から投資を始められる方法もあります。
例えば、投資信託はネット証券なら100円から購入できます。マンションなどの現物不動産は投資額が比較的大きくなりますが、借り入れを利用して自己資金を抑えることも可能です。
投資がうまくいかないと大損する
投資には元本割れの可能性がありますが、運用方法を工夫することで投資のリスクは下げられます。現物不動産への投資であれば、長期投資で家賃収入を積み上げることでリスク軽減が可能です。株式投資の場合は、投資先を分散させれば特定の銘柄で損失が生じても他の銘柄の利益でカバーできます。
投資には時間と手間がかかる
投資は時間と手間をかけずに運用できる方法もあります。株式の配当金や不動産の家賃収入など、インカム収入を重視する投資方法なら、短期の値動きを過度に気にする必要がありません。積立投資の場合は最初に積立設定をすれば、あとは証券会社が決まったタイミングで自動的に購入してくれます。
投資のリスクを軽減する方法
投資のリスクを軽減するには、以下のことを意識するといいでしょう。
・少額から余裕資金で始める
・中長期で時間をかけて取り組む
・自分に合った投資方法を選ぶ
基礎知識を身につける
まずは投資の基礎知識を身につけることが大切です。初心者向けの書籍を読んだりインターネットで調べたりして、最低限必要な知識を習得しましょう。投資商品ごとの特徴やリスクを抑える方法がわかれば、初心者でも適切な投資判断を行えます。
少額から余裕資金で始める
最初からまとまった金額を投資するのではなく、少額から余裕資金で始めましょう。投資は元本保証ではないため、短期的には相場が急変して大きな損失が生じる可能性もあります。まずは少額から試してみて、慣れてきたら少しずつ投資金額を増やしていくのも1つの方法です。
中長期で時間をかけて取り組む
短期投資で大きな利益を狙う場合は、常に価格動向をチェックして売買タイミングを判断しなくてはなりません。一方、長期投資は短期の値動きを過度に気にする必要がありません。また、利益を元本に組み込んで運用を継続することで、お金の増え方が大きくなっていく複利効果も期待できます。
初心者は長期投資のほうが無理なく取り組めて、結果も出しやすいでしょう。
自分に合った投資方法を選ぶ
自分に合った投資方法を選ぶこともリスク軽減につながります。特徴や仕組みをよく理解している資産に投資をすれば、下落局面でも状況を確認しながら冷静に投資判断を行えるでしょう。
投資が怖い人におすすめの投資方法
ここでは、投資が怖い人におすすめの投資方法を2つ紹介します。
・マンション経営
投資信託の積立投資
投資信託は複数の投資家から集めた資金を1つにまとめ、専門家が株式や債券などで運用する金融商品です。少額から国内外の資産に分散投資ができるため、リスク軽減につながります。
積立投資なら購入タイミングを判断する必要がありません。また、価格が高いときは少ない量を、価格が安いときは多い量を購入することになるため、結果として平均購入単価を下げる効果が期待できます。
投資信託は「iDeCo」や「つみたてNISA」といった非課税制度に対応しているのも魅力です。投資の利益に課税されない分だけ有利に運用できます。
マンション経営
マンション経営は、所有しているマンションを第三者に貸し出して家賃収入を得る方法です。入居者がいれば毎月家賃が入ってきます。
物件購入にはまとまったお金が必要ですが、ローンを利用して購入することも可能です。家賃収入からローン返済を進めることにより、少ない自己資金で効率よく資産を増やしていけます。
ただし、入居者がいないと家賃が入ってこないので、空室リスクの低い物件を選ぶことが重要です。物件選びや賃貸管理を不動産会社にサポートしてもらえば、初心者でも取り組みやすいでしょう。
まとめ
「投資は怖い」と思うかもしれませんが、預貯金にも「インフレに対応できない」などのリスクがあります。また、投資は工夫次第でリスクを抑えることが可能です。投資に興味があるなら、まずは少額からできる投資方法を試してみてはいかがでしょうか。
(提供:Dear Reicious Online)
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