この記事は2022年11月8日に「月刊暗号資産」で公開された「アンバー・グループ、1億ドルの資金調達を行っていることが明らかに」を一部編集し、転載したものです。
国内でデジタル資産プラットフォーム「WhaleFin(ホエールフィン)」を提供するアンバー・グループ(Amber Group)が、1億ドル(約147億円)の資金調達を行っていることがわかった。5日、Bloombergが報じた。
同紙によると、現在、アンバー・グループの評価額は30億ドル(約4,400億円)。シンガポール政府系投資ファンド・テマセク(Temasek Holdings)が主導し、セコイヤ・チャイナ(Sequoia China)、パンテラ・キャピタル(Pantera Capital)、タイガー・グローバル・マネジメント(Tiger Global Management)、トゥルー・アロー・パートナーズ(True Arrow Partners)、コインベース・ベンチャーズ(Coinbase Ventures)が参加しているという。
アンバー・グループは今年2月にシリーズBラウンドの資金調達を終え、昨年6月の2倍となる2億ドル(約294億円)を調達していた。この資金調達を経て、評価額は30億ドルに引き上げられた。
その後、アンバー・グループは100億ドル(約1兆4,700億円)の評価額で第2四半期に再び資金調達を行おうとしたが、それと同時に暗号資産市場の低迷が急速に進んだ。そのため、資金調達を行うことを断念したという。
そして現在は再び2月の評価額30億ドルに戻し、1億ドルのフラットラウンド(前回と同額の評価額)で資金調達を行っているようだ。
関係者によれば、資金調達は前シリーズBラウンドの延長であるという。資金調達は段階的に行われており、1億ドルのうち約半額はすでに取得しているようだ。今年末あるいは2023年初頭までに、1つまたは2つの取引を実施して完了する予定だとしている。
現在の市況を踏まえた際、投資家が大規模な投資ラウンドに参加することに慎重になっているため、段階的に資金調達を行うという。
アンバー・グループは、9月に従業員の10%を人員削減した。同グループの従業員は一時900人程度に達し、急激に増加したことから人員削減に至った。
アンバー・グループは今年2月、国内暗号資産取引所ディーカレットを運営する株式会社ディーカレットの全株式を取得し日本進出を果たした。
その後、9月にはディーカレットの社名をAmber Japan株式会社に変更。それに伴い、アンバー・グループが手がけるWhaleFinのサービス展開を開始している。(提供:月刊暗号資産)