データセンター向けスイッチなどの高度なネットワーク機器を手掛けるアリスタ・ネットワークス<ANET>の2022年第3四半期の売上高は57%増と驚異的な伸びだった。クラウド向けの高速スイッチの需要が爆発的に増えている。世界はAI、DXなどデータ社会に急速にシフトしており、アリスタはデータ社会における明らかな勝ち組企業だ。シスコ<CSCO>などライバルに比べても伸び率が高いことにも注目したい。
ネットワーク機器の売り上げ急増
アリスタ・ネットワークス(以下、アリスタ)が10月31日の引け後に発表した2022年第3四半期(7〜9月)決算は、売上高が前年同期比57%増の11.7億ドルと市場予想の10.6億ドルを大幅に上回った。調整後EPSも同69%増の1.25ドルで市場予想の1.05ドルを上回っている。2021年までの過去5年の平均成長率が21%だったので、明らかに成長が加速してきている(図1、図2)。
2022年第4四半期(10〜12月)のガイダンス(会社予想)も、売上高は11.75億ドル〜12億ドルと市場予想の10.8億ドルを上回り、前年同期比43%〜46%増と高成長を続ける。粗利益率予想は60〜62%、営業利益率予想は40%。粗利益率が低下傾向にあるのはサプライチェーン問題の影響なのだが、第4四半期は市場予想の62%と高採算は維持できる見込みだ。
株価は急騰、過去最高値に接近
決算発表翌日(11月1日)のアリスタの株価は6%高の123.31ドルまで買われた。その後も好決算、高成長を背景に買いが継続、11月23日には2022年4月6日以来約7カ月ぶりの高値となる137.39ドルを付けた。決算発表前の10月30日からの上昇率は14%に達している。過去最高値である2021年12月27日の148.57ドルを捉える勢いだ(図3、2022年11月29日時点)。
競合である通信機器大手シスコおよびナスダック総合指数の動きを指数化したチャート(図4)をみても、アリスタの株価のアウトパフォームは明らかだ。ナスダックやシスコが2022年8月高値を抜けないのに対して、アリスタの株価はすでに8月高値を抜いている(2022年11月29日時点)。