この記事は2023年1月18日に「月刊暗号資産」で公開された「韓国ソウル市、「メタバース・ソウル」を開始」を一部編集し、転載したものです。


韓国,国旗
(画像=arunco/stock.adobe.com)

韓国・ソウル市は16日、仮想空間プロジェクト「メタバース・ソウル(Metaverse Seoul)」の開始を発表した。

同プラットフォームでは様々なコミュニティ空間や、相談・教育などの行政サービスを提供するという。2023年度中に行政サービス「メタバース120センター(仮称)」を開設し、メタバース内のアバター公務員がソウル市内の役所でしか提供できなかったサービスを提供する予定としている。

今回の発表を受け、メタバース・ソウルはベータテストに続き第1フェーズに入った。最終的には、経済、文化、観光、教育、公共などソウル市行政のあらゆる分野でメタバースエコシステムを構築する。メタバース・ソウルはAppleやGoogle、パソコンではWindowsに対応している。

16日の記者会見でソウル市のオ・セフン(呉世勲)市長は「メタバース・ソウルは、市民にとって重要なコミュニケーションツールになるだろう。これは誰もが時間と空間の障壁なく利用できる包括できる行政サービスだ」と述べた。

今回発表された第1フェーズで、ソウル市民は市の公式文書にアクセスでき、問合せをすることで地方税に関する個別の回答を得ることなどが可能になるという。

メタバース内の「ソウル広場」では、ソウル市が刊行した電子書籍を閲覧でき、季節ごとのミニゲーム、市民参加公募展などを設置する。現在はメタバース・ソウル市民3Dオブジェクト制作コンテストやデジタル・ソウルNFT(非代替性トークン)チャレンジコンテストが開催されている。

また、メタバース空間に作られた市長室も見学することができる。メタバース内では、景福宮、北村韓屋村、東大門デザインプラザ、ソウルの森公園、漢江、ロッテタワーなど、ソウルの人気観光スポットを再現している。

ビジネスサポートでは、企業はチャット、音声、ビデオ、画面共有機能を利用しでリモートコンサルティング等を行うことができる。また、青少年や十代の若者向けのカウンセリングルームでは、6種のテーマで構成されたメタバースでアバターを選んで相談を受けることができるほか、資料共有機能を使い学習指導を受けることが可能だ。アバターを利用することで、対面のカウンセリングに抵抗のある青少年も気軽に相談できるという。

さらに、今年の予定としてソウルランタン・フェスティバルなどソウルを代表するフェスティバルがメタバース内で開催されるという。(提供:月刊暗号資産