この記事は2023年1月20日に「月刊暗号資産」で公開された「FTX、暗号資産取引所サービスの再開を検討 FTTは一時約40%上昇」を一部編集し、転載したものです。


FTX
(画像=24K-Production/stock.adobe.com)

昨年破綻した暗号資産(仮想通貨)取引所FTXの暫定CEOであるジョン・J・レイ三世(John J Ray Ⅲ)は19日、Wall Street Journalのインタビューで、同取引所のサービス再開について検討していると明かした。

報道後、FTXの独自暗号資産であるFTXトークン(FTT)は一時40%ほど急騰した。記事執筆時点では少々価格を落とし2.20ドル(約280円)ほどで推移している。

レイ氏は、FTXの顧客と債権者に資金を返済することに取り組む過程で、暗号資産取引所サービスの再開は検討中のオプションの1つだと述べた。その上で、FTXの再開を検討するためのタスクフォースを設立したと語った。

報道を受け、創設者で前CEOのサム・バンクマン・フリード(Sam Bankman-Fried)氏はツイッターで「何ヵ月にもわたってレイ氏は努力をつぶしてきたが、ついに取引所を復活させるというリップサービスをしてくれたのは嬉しい」とコメント。さらに、「FTX USに支払い能力があることを彼が認め、顧客に資金が返金されることを待っている」と続けた。

FTXは昨年11月にチャプター11(米連邦破産法第11条)の適用を申請した。チャプター11は通常、債権者の資金回収を最大化するあらゆる再生計画を検討する。それを踏まえた上で、暗号資産取引所の再開は債権者や顧客に資金を返済する最も有効な手段の1つではないかとレイ氏は考えているという。

FTXに残っている資産を清算することや、取引プラットフォーム等を売却して資金をよりも、暗号資産取引所サービスを再開する方が債権者や顧客に資金を返却することができると考えたようだ。

レイ氏はFTXの暫定CEOに就任した際、「私の長いキャリアの中でこれほどまでの企業統制の完全な失敗を見たことがない」と述べていた。同氏は2001年に破綻した米エネルギー会社エンロンの処理を統括した企業再建の専門家として知られている。

FTXは11日、債権者へ返済するための50億ドル(約6,450億円)以上の現金や暗号資産等を回収したと発表している。また、日本法人のFTX Japanを含むFTX傘下の4つの事業体についても裁判所から売却許可を受け、現在準備が進められている。(提供:月刊暗号資産