この記事は2023年1月27日に「月刊暗号資産」で公開された「アマゾン、今春にもNFT事業を開始か 暗号資産関連の大型計画も発表する可能性」を一部編集し、転載したものです。
米アマゾン(Amazon)がデジタル資産事業を立ち上げ、今春にもNFT(非代替性トークン)関連事業を開始する予定であることがわかった。27日、暗号資産メディア・Blockworksがアマゾン関係者の話として報じた。
アマゾンは今月に入り1万8000人以上の従業員削減を行う計画を明らかにしていたが、デジタル資産事業に対しては注力していく姿勢のようだ。
情報筋の話によると、アマゾンはレイヤー1ブロックチェーンやゲーム、NFTに焦点を当てているという。例として、アマゾンの顧客がブロックチェーンゲームをプレイし、その過程でNFTを入手することができるようになるだろうと述べている。この取り組みはまだ発展途上とのことで、今後の計画を含め4月にも正式な発表を行う見込みだという。
また、このタイミングで暗号資産に関する大規模な計画も明らかにする可能性があると情報筋は語った。アマゾンが暗号資産業界へ本格的に参入することは、業界にとって大きなインパクトを与えることになる。
ある情報筋は、「私達はアマゾンがいつでも暗号資産業界に参入することが可能であると知っていた。それがいよいよ実現されるようだ。この領域の既存の企業にも大きな影響を与えるだろう」と述べた。
暗号資産領域への参入を進めるアマゾンの幹部は、ここ数ヵ月で少なくとも1つの暗号資産関連企業に連絡を取ったという。当時の計画では、アーティスト関連のNFTを販売する予定であったと前出の情報筋は述べた。
その後、アマゾンのWeb3.0に関する計画は大幅に前進したという。情報筋によると、暗号資産関連事業はAWS(Amazon Web Services)ではなくアマゾン本体で進められる予定とのことだ。
アマゾンでは過去にも暗号資産やWeb3.0領域への本格的な参入を示唆する言動がみられていた。
ジェフ・ベゾス(Jeffrey Bezos)氏の後任CEOであるアンディ・ジャシー(Andy Jassy)氏は昨年4月、NFTの販売等について「可能性はある」と言及していた。早期の暗号資産決済導入については否定的な考えを示したものの、「人気NFTの販売に参入する可能性はある。我々のプラットフォームで今後実現する可能性も考えられる」と述べている。
情報筋によれば、アマゾンはNFTプラットフォーム大手のOpenSeaやRaribleの成功を重大な脅威と見なしているという。そのような背景からも、アマゾンがNFT領域に注力する可能性は極めて高いと考えられるようだ。(提供:月刊暗号資産)