この記事は2023年2月9日に「月刊暗号資産」で公開された「バイナンス、税金計算の負担を軽減する「Binance Tax」を発表」を一部編集し、転載したものです。
大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)は6日、暗号資産取引に関する税金を計算できる「Binance Tax(バイナンス・タックス)」を発表した。
Binance Taxは、バイナンス上での取引をもとに税金を自動的に計算し、結果をレポート形式でダウンロードできるというものだ。まずフランスでパイロット版が運用され、その後世界各国に拡大されるという。
暗号資産取引に関する税金の計算は煩雑で、ユーザーにとって大きな負担となっているのが現状だ。発表によれば、Binance Taxは取引プラットフォーム上で税金の計算にかかる負担を軽減するツールを提供してほしいというユーザーのリクエストに応える形で設計された。
バイナンス・タックスはワンクリックでバイナンス上のトランザクションを計算ツールにインポートし、ユーザーの居住地域に応じて納税額の見積もりを出すことが可能だという。
ユーザーはバイナンスのアカウントでBinance Taxにログインする。ログイン後、取引の内訳を閲覧できるようになり、「キャピタルゲイン」「インカムゲイン」「トランザクション」の3つの項目を選択できる。これらを選択すると、収益または損益の概要が記載された税金に関するレポートが生成されるという。
このツールはバイナンスユーザーに無料で提供される。また、10万取引までを参照して計算が可能とのことだ。
しかし、現時点でBinance Taxはベータ版であり、バイナンスにおける全ての取引に対応しているわけではないと説明している。
バイナンスの製品責任者であるマユール カマット(Mayur Kamat)氏は、「私たちは、ユーザーが税金について理解できるもっと簡単な方法を望んでいると聞いたフランスで始まる私たちのコミュニティにこの新しい無料で使える税金ツールを我々のフランスにおけるコミュニティから提供できることを嬉しく思う」と述べた。
この機能は開発の初期段階にあり、現時点で他のプラットフォームやウォレットとの統合はない。しかし、今後はこうした他プラットフォーム等との統合も視野に入れており、ユーザーにとって有益となる方法を検討しているとしている。(提供:月刊暗号資産)