M&A Onlineが大量保有報告書のデータベースで2023年3月の提出状況を調べたところ、東芝が国内投資ファンドの日本産業パートナーズ(JIP、東京都千代田区)陣営による買収提案を受け入れることを決めた2023年3月23日の前日(報告義務発生日)に、アクティビストの3Dインベストメント・パートナーズ・プライベート・リミティッドが東芝株を2.3%売却し保有割合4.9%に引き下げたことが分かった。

3Dインベストメント・パートナーズ東北新社を新規保有

3Dインベストメント・パートナーズはシンガポールの資産運用会社で、2020年7月に東芝の株主総会で取締役の人事案に反対するなど、アクティビストとして東芝に圧力をかけてきた経緯がある。

JIP陣営は7月下旬をめどにTOB(株式公開買い付け)を開始し、全株式の取得を目指す。買付代金は2兆円ほどに達する見込みで、TOBが成立すれば東芝は上場廃止となる。東芝は非上場化で経営の安定化に取り組む。

東芝株については、ジェー・ピー・モルガン・インベストメント・マネージメント・インクが、1.33%を売却し保有割合を4.11%に引き下げた。

また3Dインベストメント・パートナーズは東芝株を売却する一方で「政策投資だが、状況に応じて重要提案行為等を行う」との理由で、東北新社の9.55%の株式を新たに取得した。

京セラがKDDI株を売却

3月はこのほかに、京セラがKDDI株を12.72%売却し保有割合を12.45%に引き下げたあと、2.1%買い増し、保有割合を14.55%とした。

またサントリーはワタミの株式を3%買い増し12.7%に引き上げたほか、麻生は若築建設株を2度買い増し(2.16%)保有割合を30.53%に高めた。住友電気工業も日新電機株を41.58%買い増し保有割合を92.58%にした。

2023年3月の大量保有報告書などの提出件数は1015件で、このうち保有割合を増やしたのが284件、新規保有が156件、保有割合を減らしたのが476件、契約の変更などが99件だった。

文:M&A Online