主要通貨ペア（ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円）について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 ：2023年4月24日9時00分
執筆・監修：株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼21日（金）の為替相場
（１）：本邦CPI 高止まり
（２）：英小売売上高 予想以上に低下
（３）：ユーロ圏PMI 製造業は悪化
（４）：英国でも製造業の景況感が悪化
（５）：米PMIは製造業・サービス業ともに改善
▼21日（金）の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し：様子見ムードに傾きがち/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
21日（金）の為替相場
期間：21日（金）午前6時10分～22日（土）午前5時55分 ※チャートは30分足（日本時間表示） 出所：外為どっとコム
（１）：本邦CPI 高止まり
日本3月消費者物価指数（CPI）は生鮮食品を除いたコアベースで前年比+3.1％と高止まりし、予想（+3.0）をやや上回った。生鮮食品とエネルギーを除いたコアコアCPIも前年比+3.8％と予想（+3.6）を上回り、前月（+3.5％）から伸びが加速した。
（２）：英小売売上高 予想以上に低下
英3月小売売上高は前月比-0.9％と予想（-0.5％）以上に低下。物価高に加え悪天候も小売りの減少に影響したと見られる。
（３）：ユーロ圏PMI 製造業は悪化
ユーロ圏4月PMI・速報値は製造業が45.5（予想48.0、前月47.3）と冴えなかった一方、サービス業は56.6（予想54.5、前月55.0）と良好だった。これより前に発表されたフランスやドイツの4月PMI・速報値も、同様に製造業が悪化した一方、サービス業が改善していた。
（４）：英国でも製造業の景況感が悪化
英4月PMI・速報値は製造業が46.6（予想48.4、前月47.9）、サービス業は54.9（予想52.8、前月52.9）であった。ユーロ圏に続いて英国でも製造業の景況感が悪化した一方、サービス業の改善が見られた。
（５）：米PMIは製造業・サービス業ともに改善
米4月PMI・速報値は、製造業が50.4（予想49.0、前月49.2）、サービス業は53.7（予想51.5、前月52.6）となった。製造業PMIが活動拡大・縮小の分岐点である50.0を上回るのは2022年10月以来6カ月ぶりで、サービス業は2022年4月以来1年ぶりの高水準に上昇した。これを受けてドル買いが強まるとドル/円は134円台を回復。クロス円もつれて上昇したが、ストレートドルの弱含みが重しとなり、やや伸び悩んだ。
21日（金）の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報（FX板情報・オーダー状況）
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し：様子見ムードに傾きがち
21日のドル/円は終値ベースで0.1％未満の小幅安。ユーロに対するドル売りの影響などから一時133円台半ばへと弱含んだが、米4月PMI（購買担当者景気指数）が製造業、サービス業ともに予想を上回ると134.50円付近まで反発した。ただ、一巡後は持ち高調整と見られる動きで134.10円前後に押し戻されるなど週末を控えて上値は重かった。
今週は27-28日に植田日銀総裁の就任後初となる金融政策決定会合が行われる他、来週には米連邦公開市場委員会（FOMC）と米4月雇用統計が予定されている。4月最終週となる今週の為替市場は、総じて様子見ムードに傾きがちだろう。ドル/円は本日も134.00円を挟んで方向感なくもみ合う展開となりそうだ。
注目の経済指標：独IFO企業景況感指数
注目のイベント：ユーロ圏要人発言
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1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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