主要通貨ペア（ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円）について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 ：2023年4月25日9時00分
執筆・監修：株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼24日（月）の為替相場
（１）：植田日銀総裁 「緩和継続」を明言
（２）：独IFO企業景況感指数 予想を上回る
（３）：ユーロ円 8年4カ月振りの高値更新
（４）：ダラス連銀製造業活動指数 予想を下回る
▼24日（月）の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し：先週のレンジ内での推移となりそう/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
24日（月）の為替相場
期間：24日（月）午前7時00分～25日（火）午前5時55分 ※チャートは30分足（日本時間表示） 出所：外為どっとコム
（１）：植田日銀総裁 「緩和継続」を明言
植田日銀総裁は「現在は物価の基調がまだ2％を下回っている状態であると認識しているので緩和を継続する」と明言。一方で「2％に届く見通しになってくれば正常化の方向に向かう」「そこの判断に誤りがないように物価の見通しについては一段と精査をして努力してまいりたい」と述べた。
（２）：独IFO企業景況感指数 予想を上回る
独4月IFO企業景況感指数は93.6と予想（93.4）を僅かに上回った。先行きの見通しを示す期待指数が前月の91.0から92.2へと上昇したことが寄与した。IFO経済研究所は「ドイツ企業の懸念が後退しているものの、経済は依然勢いに欠ける」との見解を示した。
（３）：ユーロ円 8年4カ月振りの高値更新
ユーロ/円は148.47円前後まで上昇して前年高値（148.40円前後）を更新。2014年12月以来8年4カ月ぶりの高値を付けた。欧州中銀（ECB）がインフレ押し下げに向けて利上げを継続するとの観測がユーロを押し上げた。なお、この日はベルギー中銀のウンシュ総裁が「賃金の伸びが鈍化しない限り利上げを継続する」と述べたほか、シュナーベルECB理事は「インフレについて勝利宣言するのは時期尚早」として「来週の理事会で50bp（0.50％ポイント）の利上げの可能性を排除しない」と発言した。
（４）：ダラス連銀製造業活動指数 予想を下回る
米4月ダラス連銀製造業活動指数が-23.4と予想（-12.0）に反して前月（-15.7）から低下するとドル売りが優勢となった。普段はあまり注目されない米製造業の景況感を示す経済指標に市場が一喜一憂する展開が続いており、この日もダラス連銀製造業活動指数の悪化を受けて米長期金利が低下した。
24日（月）の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報（FX板情報・オーダー状況）
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し：先週のレンジ内での推移となりそう
昨日のドル/円は強含みで推移したものの134円台後半で伸び悩んだ。植田日銀総裁が金融緩和の継続を明言したことなどから134.73円前後まで上昇したが、135円台に接近すると戻り売りが強まった。NY市場では米長期金利が低下幅を拡大する中、134.20円台に押し戻されて前日比0.1％高でクローズ。
ドル/円は先週の値幅（約1.6円）が今年最少となるなど、足元で値動きが鈍っている。月末最終週でさらに動意が鈍ることが予想され、本日も先週のレンジ内（133.55～135.13円前後）での推移が続きそうだ。
注目の経済指標：米新築住宅販売件数
注目のイベント：米2年債入札
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1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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