この連載は、金融市場での重要イベントの解釈と金融商品の動きをわかりやすく解説することが目的です。今の市場の動きを左右する重要な話題は何か、イベントを市場がどう解釈し、どう反応したかを理解して今後の投資に役立ててください(ロン横浜)。


2023年4月の消費者物価指数(CPI)は、総合指数が前年比4.9%増(市場予想5.0%)と前月の5.0%を下回った。特にFRBが重視するスーパーコアCPIの改善で利上げの効果が出はじめた可能性がある。発表後の金融市場の初動は、株高、米国債高(金利は低下)、ドル安のリスクオン(リスク選好)だった。5月3日の連邦公開市場委員会(FOMC)で連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、今回の利上げ局面ではじめて利上げ打ち止めの可能性を示唆した。CPIを無難に通過したことで6月利上げ打ち止めの期待が高まってきた。

総合CPI:2年ぶりに前年比&前月比5%増を割り込む