人工知能(AI)を利用した独自プラットフォーム「ABEJA Platform」で企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するABEJA<5574>が東証グロース市場へ新規上場(IPO)した。2012年9月に岡田陽介CEO(最高経営責任者)が設立し、およそ10年でIPOを果たした。はたして同社の今後の成長戦略とM&A戦略は?
技術面でのM&Aはないが、コンサルと実装ツールでは可能性も
同社は上場にあたり「テクノロジーの力で産業構造を変革するというミッションのもと、革新的テクノロジーを追求し、正しい創造性・人間性・倫理観をもって、従来の産業構造を変える事業活動に取り組んでいく」との経営戦略を表明した。
同社の売上高は2022年8月期に前期比57.1%増の19億7800万円と成長を続けている。2016年9月以降で300社以上のDX推進支援実績があり、2019年8月期以降でABEJA Platformの利用社数は266社を超えた。ダイキン工業や三菱ガス化学、HULICといった大手企業との取引も増えている。
今後のM&A 戦略については「現時点では技術を獲得する目的でのスタートアップ買収は考えていないが、優秀なコンサルタント企業やAIを実装すると効率的となるツールを持つ企業とのM&Aについては検討の余地がある」(英一樹取締役CFO)という。
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