主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2023年7月5日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼4日(火)の為替相場
(1):神田財務官「各国当局と意思疎通を図っている」
(2):豪中銀 金利を据え置き
(3):米国市場が祝日休場
▼4日(火)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:NY市場終盤まで動意を欠く展開/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
4日(火)の為替相場
期間:4日(火)午前6時10分~5日(水)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):神田財務官「各国当局と意思疎通を図っている」
神田財務官は「米国を含め各国当局とは日頃から、ほぼ毎日、為替・金融に限らずさまざまな意見交換、意思疎通を図っている」と発言。その後、鈴木財務相も「イエレン長官が為替に関して日本政府と連携を取り合っているという報道がなされたことは承知している」と断ったうえで、「為替の問題も含め、財務官レベルで米国と緊密な意思疎通を図っていることは事実」と述べた。
(2):豪中銀 金利を据え置き
豪中銀(RBA)は政策金利を4.10%に据え置くと発表した。声明では「インフレ率は一段と鈍化したが、依然として高すぎる」として「妥当な時間枠でインフレ率を目標に戻すことを目指す」と表明。インフレや景気動向次第では「金融政策のさらなる引き締めが必要になるかもしれない」として今後の利上げ再開に含みを持たせた。RBAの政策金利据え置きは概ね予想通りだったが、市場の一部に利上げ観測があったことから豪ドルは一時下落した。ただ、利上げ再開への期待に支えられて売り一巡後は持ち直した。
(3):米国市場が祝日休場
米国は独立記念日の祝日でNY株式・債券市場が休場。ロンドン・フィキシング通過後は為替相場の動意が薄れ、各通貨は小動きながらもマチマチの展開となった。
4日(火)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:NY市場終盤まで動意を欠く展開
昨日のドル/円は前日比-0.1%の小幅安。早朝の144.70円前後を高値にじり安の展開となり、海外市場では144.21円前後まで下落した。ただ、米独立記念日の祝日でNY株式・債券市場が休場となる中、調整売りが一巡すると144円台半ばへと持ち直して取引を終えた。
本日は、5・10日の仲値公示にかけてドル買いが入りやすいと見るが、145円台に接近すれば本邦当局による円買い介入への警戒感などを背景に伸び悩む公算が大きい。その後は連休明けのNY市場終盤に発表される6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録待ちで動意を欠く展開となりそうだ。FOMC後の当局者らの発言から、議事録は追加利上げの可能性を示唆するタカ派的な内容が想定される。議事録のタカ派トーンが予想以上に強いと受け止められれば、6月30日に付けた145.07円前後の年初来高値を更新する可能性もあろう。
注目の経済指標:中国財新サービス業PMI
注目のイベント:FOMC議事録
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1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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