日帰り・宿泊温泉チェーンを展開する大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ(東京都中央区)と湯快リゾート(京都市)が2024年春に経営統合する。東西の2大温泉リゾートチェーンである大江戸温泉物語と湯快リゾートの経営統合を後押ししたのは、ポストコロナの利用者増で懸念される人手不足だという。

利用客が増加する半面、労働力不足は深刻に

現在、大江戸温泉物語は全国で39施設、湯快リゾートは西日本を中心に30施設を運営している。両社の親会社が合併して「GENSENホールディングス」を設立するが、現行の2ブランドの存続については未定だ。

M&A Online

(画像=湯快リゾートの道後彩朝楽(同社ホームページより)、「M&A Online」より引用)

帝国データバンクの調査によると、非正規雇用を含む従業員の不足を感じると回答した「旅館・ホテル」は全体の8割を超える。特に外国人観光客が押しかける都市部や有名観光地では人手不足が深刻だ。飲食・宿泊業の賃金水準が他の産業より低いこともあって求職者から選ばれにくいうえ、コロナ禍で大量解雇を断行した不信感もあり人材が戻って来ない。

このまま人手不足が続けば、業績回復に向けた絶好のチャンスを逃しかねない。そこで大江戸温泉物語と湯快リゾートは、経営統合により財務基盤を強化して省力化投資や給与の引き上げるほか、人材の相互融通や有効活用などの対策を打てるようにする。

大江戸温泉物語と湯快リゾートの経営統合を皮切りに、「旅館・ホテル」業界での人手不足解消に向けたM&Aが本格化することになりそうだ。

文:M&A Online