主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2023年7月18日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼17日(月)の為替相場
(1):中国の経済回復は期待以下
(2):イエレン米財務長官、「リセッションは予想していない」
▼17日(月)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:もみ合う展開を予想/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
17日(月)の為替相場
期間:17日(月)午前7時00分~18日(火)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):中国の経済回復は期待以下
中国4-6月期国内総生産(GDP)は前年比+6.3%となり、1-3月期(+4.5%)からプラス幅が拡大したが、市場予想(+7.1%)は下回った。コロナ禍からの経済回復が期待ほど進んでいないことが明らかになった。なお、中国6月鉱工業生産は前年比+4.4%と予想(+2.5%)を上回った一方、同小売売上高は前年比+3.1%と予想(+3.3%)を下回った。
(2):イエレン米財務長官、「リセッションは予想していない」
米7月NY連銀製造業景気指数は+1.1と市場予想(-3.5)ほどには低下しなかった(前回+6.6)。イエレン米財務長官が「成長は減速したが、労働市場はかなりの力強さを維持している。リセッション(景気後退)は予想していない」と述べたこともあって、その後米国株が上昇するとともに米長期金利が低下幅を縮小。ドル/円は139.40円前後まで反発した。クロス円でも円売りが優勢となった。なお、この日はNYダウ平均が6日続騰するなど米国株は堅調で、主要3指数が揃って年初来高値を更新した。
17日(月)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:もみ合う展開を予想
昨日のドル/円は方向感を欠く展開となった。中国の景気不安を背景に欧米長期金利が低下すると138.00円前後まで下落したが、その後は139.40円前後まで反発。米7月NY連銀製造業景気指数が予想ほど悪化しなかったことで米長期金利が低下幅を縮小したためショートカバーが優勢となった。ただ、139円台の上値は重く、買い一巡後は138円台後半に押し戻されてほぼ横ばいで取引を終えた。
今週のドル/円については、米連邦公開市場委員会(FOMC)と日銀金融政策決定会合を翌週に控えてもみ合う展開を予想する声が多い。本日も下値が堅い半面、上値が重い動きとなりそうだ。75日移動平均線や日足一目均衡表の雲上限が位置する138円台前半はサポートと見られる一方、昨日および前週14日に上値を抑えられた139円台前半は目先のレジスタンスと考えられる。
注目の経済指標:米小売売上高
注目のイベント:米主要企業決算
※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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