2012年、3人の志を同じくする者たちが一室に集まり、一つのビジョンを共有した。それが株式会社グローバルプロデュースの始まりです。今日、同社は年間約150本のイベントを国内外でプロデュースするまでに成長し、そのクリエイティブな手法で業界に新風を送り込んでいます。また、5000人から2万人規模の大型コンベンションのステージ演出を得意としているだけでなく、数千人規模の企業が主催する社内イベントやPRイベントも多数手掛けています。今回は、創業者であり現代表取締役社長の光畑真樹氏に起業の経緯や同社の強み、未来構成について話を伺います。 (執筆・構成=川村 真史)
JTBグループでイベントプロデュースに従事した後、2012年4月に株式会社グローバルプロデュースを創業。イベント業界のプロフェッショナルを集め、プロデューサー集団を創り上げる。大型コンベンションのステージ演出を得意とし、自身でも数千人規模の企業が主催するビジネスイベントやPRイベントも数多く手掛ける。
起業と事業変遷
-まずは、御社の事業について教えていただけますか?
はい。当社は企業のイベントをプロデュースしています。リアルイベント、オンラインイベント、ハイブリッドイベントなど、さまざまな形態のイベントを手がけています。また、会社内をスタジオ化して世界中に向けたプレゼンテーションをサポートしたりしています。 当社が手がけるイベントは、販売促進やセールスプロモーションよりも、インナーモチベーションアップやリレーションシップ向上を目的としたものが多いです。また、クライアントとしてはITや人材関連の企業が多いですね。私たちが同業他社さんと違う点は、リアルイベント、オンラインイベント、ハイブリッドイベントのいずれのイベントにおいても、通常の企業イベントとは異なるエモーショナルな演出やクリエイティビティを大事にしています。
-それでは、光畑さんが起業されてから現在に至るまでの経緯についてお伺いしたいと思います。まずは、起業されたきっかけについて教えていただけますか?
初め、起業したいという考えは特になかったのですが、30代になり、更に一生懸命にガムシャラに仕事をしてみようと思ったのがきっかけです。現在では当時勤めていたJTBと業務提携をしていて、とても良い関係を築けています。また、創業前から、10ヶ年の事業計画だけでなく、損益計算書まで作っていました。
-続けて、事業の変遷について教えてください。
はい、私たちの業績を見ると驚かれると思います。創業から過去11年間で売上高が120%伸び続けており、一度も下がることなく上昇し続けています。イベントという特性上、コロナの影響を大きく受けたにもかかわらず、成長を続けています。
-どのような背景があるのでしょうか?
最初に、いくつかのポリシーを決めておいたことが大きく影響しています。例えば、受注高が500万円以下のイベントの依頼は受けないということや演出に異常なこだわりを持つことなどです。高級ブランドを目指すようなイベント会社になりたいと考えていました。独立したばかりのイベント会社は便利屋のようになりがちですが、私たちは最初からホームページをしっかり作り込んだり、セールス活動をきちんと行ったりしていました。
-イベントプロデュース業界で成功されたポイントを教えていただけますか?
近年企業規模でなく、クリエイティブのクオリティが高い企業が選ばれるような時代ですから、お客様は絶対失敗できないという考えで、人や企画のクオリティを重視します。また、イベント提案には経営コンサルティング的な要素も必要で、イベントを通じて得られる効果を具体的に示すことも重要です。
自社事業の強み
-それでは、自社事業の強みについて教えていただけますか?
自社事業の強みは三つあります。まず一つ目は、圧倒的なクリエイティビティです。ビジネスイベントにクリエイティビティやエンターテイメント性を付加することが一番の強みだと考えています。
二つ目は、たくさんのお客様がいる中で、最適なものをお客様ごとにカスタマイズしてご提案できることです。三つ目は、GPメンバーの質が高いことです。当社では業界内で比較しても顕著に社員研修を多く、厳しく行っています。
-そのクリエイティビティを支える仕組みや工夫はありますか?
社員だけでなく、国内外のデザイナーとパートナーシップを組みあらゆるデザインや映像を作成しています。どれだけ一流の人に参画してもらえるか?参画した方たちと一緒になり、クライアントや代理店と協力してプロジェクトを進めるというサイクルを作り出していることだと考えています。
未来構想
-それでは、未来に向けての構想について教えてください。
今は売上高が約30億円なので、目標としては、約300億円規模の会社にしたいです。世界から求められる会社に成長したいと思っています。イベントは楽しいし刺激になるし、思い出にもなります。そういう素敵なイベントを行うことでさらに日本経済を元気にできれば良いと思っています。私たちが企画したイベントで、イベント参加者が元気になり、その企業も活力が増す。さらに、その周りの人にも元気や活力が派生するという場が広がればと考えています。イベントプロデュースをするときは、クライアント関係者だけでなく、社会や人々の生活を元気にするという想いを本気で持っています。
-素晴らしい目標だと思います。将来の売上高300億円という目標に向けて、重点的に取り組まれていることがありましたら、教えていただけますか?
あくまで私たちの軸足はイベントプロデュースです。しかし、最近はイベントプロデュースに関連する依頼を受けることも多いです。例えば、ハイブリッドイベント会場のプロデュースやウェブでのイベント開催やサイト制作や運営などです。また、オフィス設計の相談までいただくこともあり、イベント性のあるエントランスの提案もしています。さらに、クリエイティブやデザイン、経営戦略の相談も受けています。 これからは、より多様な人材を集めて高度な経営をしていこうと思っていますが、軸足としているイベントプロデュースだけで売上高300億円は達成できるとも考えています。 仕組みづくりやブランディングも重要です。しかし、仕組みばかりに囚われてしまう会社は魅力が薄れるかもしれません。
私も経営者としてまだまだ分からないことが多いです。実際に、売上高300億円という目標を目指すのが正解なのか、それとも例えば売上高100億円でも十分かといったことも悩みます。
その中で、「今を楽しむ」ということが大切で、その結果が順調な成長につながると思います。
-なるほど、それは素晴らしい考え方ですね。ありがとうございました。
読者へのメッセージ
-最後に、ZUU onlineのユーザー様へのメッセージをお願いします。
私はこれからの時代、賢さや論理性だけではなく、感性や美意識が重要な時代になると考えています。ビジネスにおいてもそうなるでしょう。ですので、美意識を取り入れたビジネスやイベントをお考えの方は、ぜひグローバルプロデュースへお越しください。
-素晴らしいメッセージをありがとうございます。
- 氏名
- 光畑 真樹(こうはたまさき)
- 会社名
- 株式会社グローバルプロデュース
- 役職
- 代表取締役社長 クリエイティブディレクター