外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2023年8月14日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼11日(金)の為替相場
(1):ロウRBA総裁 金融政策は「微調整」の段階に入った
(2):英GDP 3期連続でプラス成長
(3):米PPI 予想を上回り米長期金利上昇
(4):ミシガン大消費者態度指数が低下 ドル円は一時下落

▼11日(金)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:カギは米長期金利動向/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

11日(金)の為替相場

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期間:11日(金)午前6時10分~12日(土)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):ロウRBA総裁 金融政策は「微調整」の段階に入った

豪中銀(RBA)のロウ総裁は半期に一度の議会証言で、これまでの利上げによって金融政策は景気抑制的な領域にあるとして「微調整」の段階に入ったとしつつも、「今後、インフレ率が妥当な期間内に目標に戻ることを確実にするために金融政策の幾分の追加引き締めが必要になる可能性がある」と発言した。

(2):英GDP 3期連続でプラス成長

英4-6月期国内総生産(GDP)・速報値は前期比+0.2%と予想(±0.0%)を上回った。3四半期連続のプラス成長となったことで英国の景気後退(リセッション)懸念が和らいだ。また、英中銀(BOE)の追加利上げ観測が高まったためポンドが上昇した。なお、同時に発表された英6月鉱工業生産は前月比+1.8%(予想+0.2%)、同貿易収支は154.55億ポンドの赤字だった(予想165.00億ポンドの赤字)。

(3):米PPI 予想を上回り米長期金利上昇

米7月生産者物価指数(PPI)は前月比+0.3%、前年比+0.8%と市場予想(+0.2%、+0.7%)を上回った。食品とエネルギーを除いたコアPPIも前年比+2.4%と予想(+2.3%)を上回った。これを受けて米長期金利が上昇に転じるとドル買いが優勢となった。

(4):ミシガン大消費者態度指数が低下 ドル円は一時下落

米8月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値は71.2と予想通りに前月(71.6)から小幅に低下した。1年先の消費者期待インフレ率は3.3%に低下し(予想3.5%、前回3.4%)、5-10年の期待インフレ率も2.9%に低下した(予想3.0%、前回3.0%)。ドルは一時下落したが、米長期金利の低下が限定的だったためまもなく切り返した。

11日(金)の株・債券・商品市場

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ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

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人気通貨ペア 本日の予想レンジ

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ドル/円の見通し:カギは米長期金利動向

11日のドル/円は1カ月半ぶり高値へと続伸した。NY市場では米7月生産者物価指数(PPI)が予想を上回るとドル買いが先行。米8月ミシガン大消費者信頼感指数の期待インフレ率が予想を下回ったことで144.37円前後まで下落する場面もあったが、米長期金利の上昇が続く中で145.00円付近へと切り返して6月30日以来の高値を付けた。
なお、145.00円前後は6月末から7月初めにかけて強い上値抵抗となった水準であり、本邦当局による円買い介入への警戒感が浮上しやすい水準でもある。本日は145円台の本格回復に向けた動きが強まるかどうかが最大の見どころとなりそうだ。145円を巡る攻防のカギは、引き続き米長期金利の動向であろう。

注目の経済指標:特になし

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注目のイベント:特になし

特になし

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神田 卓也
神田 卓也(かんだ・たくや)
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。

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