外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2023年8月18日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼17日(木)の為替相場
(1):本邦貿易収支は赤字
(2):豪雇用統計は弱い結果
(3):中国当局 為替介入の強化を指示
(4):堅調な米労働市場
(5):NYダウ下落で円買い優勢

▼17日(木)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:上値も下値も限られる/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

17日(木)の為替相場

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期間:17日(木)午前6時10分~18日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):本邦貿易収支は赤字

日本7月貿易収支は787億円の赤字となった(予想479億円の黒字)。輸出の低迷を背景に予想に反して2カ月ぶりに赤字を記録した。

(2):豪雇用統計は弱い結果

豪7月雇用統計は新規雇用者数1.46万人減、失業率3.7%と市場予想(1.50万人増、3.6%)より弱い結果となった。労働参加率も66.7%に低下(予想、前回ともに66.8%)した。豪労働市場がターニングポイントを迎えたとする豪中銀(RBA)の見方を裏付ける内容となったことで利上げ期待が後退すると豪ドルは下落した。

(3):中国当局 為替介入の強化を指示

「中国当局は国有銀行に人民元(買い)介入の強化を今週指示した」とする関係者の発言が伝わると、ドル/人民元相場が9カ月ぶりの高値圏から急落。ドル安・人民元高の影響でドル/円は下落した一方、豪ドル/円は上昇した。

(4):堅調な米労働市場

米新規失業保険申請件数は23.9万件と予想(24.0万件)を下回り、前週(25.0万件)から減少。米労働市場が引き続き堅調なことを示唆する結果となった。同時に発表された米8月フィラデルフィア連銀製造業景況指数は+12.0と予想(-10.4)に反する大幅上昇となった。

(5):NYダウ下落で円買い優勢

米国の金融引き締めが長期化するとの観測が重しとなり、NYダウ平均の下げが一時300ドルを超えるなど 米国株が下げ幅を拡大。クロス円を中心に円買い戻しの動きが強まると、米長期金利の上昇を受けて持ち直していたドル/円も再び145.60円台へ下落した。

17日(木)の株・債券・商品市場

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ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

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人気通貨ペア 本日の予想レンジ

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ドル/円の見通し:上値も下値も限られる

昨日のドル/円は9日ぶりに反落。米長期金利の上昇を背景に東京市場で昨年11月以来の高値となる146.55円前後まで上伸したが、本邦当局による円買い介入への警戒感がくすぶる中、欧米市場では利益確定売りが優勢となった。中国当局のドル売り・人民元買い介入強化を巡る一部報道の影響もあったと見られ、一時145.60円台へと下落した。なお、中国を巡ってはNY市場終了後に不動産大手の恒大集団が米破産法の適用を申請したと伝わっている。一方で、米10年債利回りが10カ月ぶりに4.32%を付けるなど米長期金利の上昇が続いている。

本日のドル/円は強弱材料が混在する中で売買が交錯する展開が予想される。ドル高と円高の綱引きになりやすいことから上値も下値も限られると見るが、不安定な値動きを示現する場面が増えそうだ。

注目の経済指標:英小売売上高

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注目のイベント:特になし

特になし

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神田 卓也
神田 卓也(かんだ・たくや)
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。

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