主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2023年8月21日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼18日(金)の為替相場
(1):本邦消費者物価指数は市場予想通りの結果
(2):中国人民銀 基準値を大幅な元高水準に設定
(3):英小売売上高が大幅落ち込み
(4):ドル/円 145円台後半から反落
▼18日(金)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:一進一退の展開が続きそう/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
18日(金)の為替相場
期間:18日(金)午前6時10分~19日(土)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):本邦消費者物価指数は市場予想通りの結果
日本7月消費者物価指数(CPI)は生鮮食品を除いたコアベースで前年比+3.1%と予想通りに前月(+3.3%)から伸びが鈍化。生鮮食品とエネルギーを除いたコアコアCPIも前年比+4.3%と予想通りだったが、こちらは前月(+4.2%)からやや加速した。
(2):中国人民銀 基準値を大幅な元高水準に設定
中国人民銀行(PBOC)が人民元相場の対ドル基準値を大幅な元高水準に設定すると豪ドルもこれに一時つれ高した。しかし、前日に中国不動産大手・恒大グループが米裁判所に破産法の適用を申請したことなどから中国経済を巡る市場の不安がくすぶる中で豪ドル買いは続かず失速した。
(3):英小売売上高が大幅落ち込み
英7月小売売上高は前月比-1.2%と予想(-0.6%)を大幅に下回った。自動車燃料を除いた売上高も前月比-1.4%と予想(-0.7%)を超える落ち込みとなった。悪天候の影響も大きかったと見られるが、市場では英中銀(BOE)の利上げ加速を巡る思惑が後退。英長期金利の低下とともにポンドが下落した。
(4):ドル/円 145円台後半から反落
米長期金利の持ち直しにつれて145円台後半へ値を戻していたドル/円が再び145円台前半へと反落。一時4.28%付近へと持ち直していた米10年債利回りは前日に付けた10カ月ぶり高水準の4.32%前後を前に失速した。
18日(金)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:一進一退の展開が続きそう
18日のドル/円は終値ベースで約0.3%下落。週末を前に利益確定や持ち高調整と見られるドル売り・円買いが優勢となった。米長期金利の低下を受けて144.93円前後まで下落する場面もあったが、下値では押し目買いが入り145.37円前後で取引を終えた。
週明けの本日も145円台前半でスタートしており、前週終値を挟んだ一進一退の展開が続きそうだ。146円台に乗せれば本邦当局による円買い介入への警戒感などで戻り売りが出やすい一方、144円台に弱含めば日米金利差を意識した押し目買いで下げ渋ると見られる。
なお、市場は今週24日から26日にかけて行われるジャクソンホール会議に注目しており、中でも25日に予定されているパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演に関心が集まっている。ドル/円は週後半に向けて徐々に動意が鈍る展開が見込まれる。
注目の経済指標:特になし
特になし
注目のイベント:中国LPR
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1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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