主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2023年9月4日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼1日(金)の為替相場
(1):中国財新製造業PMIが予想に反して上昇
(2):米雇用統計は労働市場のひっ迫緩和を示唆
(3):米8月ISM製造業 改善を示す
▼1日(金)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:NY休場で動意が鈍る公算が大きい/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
1日(金)の為替相場
期間:1日(金)午前6時10分~2日(土)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):中国財新製造業PMIが予想に反して上昇
中国8月財新製造業PMIは51.0と市場予想(49.0)に反して前月(49.2)から上昇。活動拡大・縮小の分岐点である50.0を2カ月ぶりに上回った。
(2):米雇用統計は労働市場のひっ迫緩和を示唆
米8月雇用統計で非農業部門雇用者数は18.7万人増と市場予想(17.0万人増)を上回ったが、7月分と6月分が合計で11.0万人下方修正された。失業率は労働参加率が62.6%から62.8%へ上昇したこともあって3.8%へと0.3ポイント悪化した(予想3.5%)。平均時給は前月比+0.2%、前年比+4.3%だった(予想+0.3%、+4.3%)。雇用統計で米労働市場のひっ迫緩和が示唆されたとの見方から米長期金利が低下するとドル/円は144.45円前後まで下落した。
(3):米8月ISM製造業 改善を示す
米8月ISM製造業景況指数は47.6と10カ月連続で分岐点の50.0を下回ったが、市場予想(47.0)を上回り前月(46.4)から上昇した。原油高に加え、ISM景況指数の内訳で「仕入価格」が42.6から48.4へと上昇したこともあって米長期金利が上昇に転じるとドル/円は急反発。米8月雇用統計の前後で短期筋のポジションがドル売り・円買いに傾いていたため、米3連休を前にこれらが手仕舞いを余儀なくされたと見られる。その後、ドル/円は146.29円前後まで上値を伸ばした。ユーロ/円などのクロス円もドル/円につれて値を戻したが、ユーロ/ドルなどのストレートドルの下落が重しとなり伸び悩んだ。
1日(金)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:NY休場で動意が鈍る公算が大きい
1日のドル/円は、米8月雇用統計の発表後に144.45円前後まで下落したものの、米8月ISM製造業景況指数が予想を上回ると146.29円前後まで大幅に反発。失業率の悪化を受けて低下していた米長期金利が原油高の影響も相まって上昇に転じるとドル買いが強まった。
本日は米国がレイバーデーの祝日のためNY株式・債券市場は休場となる。1日のドル/円の大幅反発については、3連休を前にした米国勢の持ち高調整が主導した面もあったと見られる。本日はNY休場で市場の動意が鈍る公算が大きく、ドル/円も146円台では上値が重い一方、145円台に差し込めば底堅く推移しそうだ。
注目の経済指標:特になし
特になし
注目のイベント:ラガルドECB総裁講演
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経済指標・イベントの結果について
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経済指標カレンダー
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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