1983年、奈良県奈良市生まれ。関西学院大学経済学部を卒業後、2008年伊藤忠商事株式会社繊維カンパニーに入社し、2010年から2年間上海駐在。2014年4月株式会社サンワカンパニーに入社、同年6月に代表取締役社長に就任し、業界の常識を打ち破る住宅設備機器のEC販売を推進。また自身の事業承継の経験をもとに、事業承継に関する著書の出版や「ベンチャー型事業承継」など若手の後継者側に対するレクチャーや支援を行う。
ESGにおけるこれまでのお取り組み
初めに、「E」環境の取り組みでは、私たちのリソースの使用方法に新たな視点を導入しています。具体的には、ショールームで配布するカタログのビニール袋を紙製の袋に置き換えるという取り組みを行いました。これにより、プラスチック廃棄物の量を軽減し、地球海洋のプラスチック汚染を減らすことに貢献しています。
また、廃棄予定のサンプルのタイルをアップサイクルし、それをコースターに加工して再利用しました。これにより、元々問題だった廃棄物が新たな価値を生む新しいライフサイクルを持つことができました。それだけではなく、建築やインテリア関連の高等学校などに廃棄予定の製品を無償で提供し、学生さんが新たな才能を開花させるための原材料としてそれらの製品を使用することを可能にしました。このように、私たちは社会全体の持続可能な成長を促すための協力体制を確立しています。
同様に、「S」の社会への取り組みも私たちのESG政策の一環として重視しています。例えば、全社員に対して年齢を問わず人間ドックを提供しています。この方針は、私たちの社員が健康を維持し、病気予防に貢献するためであり、これにより社員の健康と幸せが確保されています。
「G」の取り組みにおいて、私たちは明確なガバナンス構造を持つことを重視しており、その一環として、弊社では男女平等の観点から、役員の女性比率を28.6%に保っています。この指標は、我々が組織内部でのダイバーシティとインクルージョンを進める意思があることを示しています。
ESGの取り組みや事業の強み、実績
先ほども申し上げた通り、弊社の役員の女性比率が28.6%と、この業界において非常に高いことは、我々がダイバーシティという観点から優れた結果を出している一例です。
また、「S」の視点からも、私たちは労働環境の改善策を講じてきました。私たちは同性婚のパートナーであっても住民票が同じであれば、婚姻関係と認識するということを社内規程としています。これによって、同性関係のカップルであっても、異性間の結婚カップルと同じような福利厚生を享受できるようにしています。
加えて、男性社員が育児休業を取ることも推奨しており、実際に5人の男性社員が育児休業を取得しています。これは我々がダイバーシティと平等を重視している証であり、社員が家庭と職業の両方をバランス良く兼ね合わせることを奨励しています。
現状だけではなくESGの取り組みでこれから目指すところ
「ビジネス自体がサステナブルな社会を実現するものにする」と「地域を活性化する」という二つの大きな目標を掲げています。自社の製品やサービスそのものにより深い価値を持たせ、社会全体の持続可能性に寄与することを目指しています。例えば、住宅供給が追いついていない地域への商品提供や商品製造過程でのCO2排出量削減などです。
また、地元のスポーツチームのスポンサーになることを通じて地域活動に貢献します。これにより、地域社会との繋がりを強化し、その発展に貢献します。このように我々のESGの取り組みは、ビジネス活動と密接に関連しながら、社会的な価値創出に寄与するものとなります。
今後の上場企業の意義や投資家ユーザーへのメッセージ
私たちは「くらしを楽しく、美しく。」という経営理念を実現するために事業活動に邁進しています。「生きた証」を残すという目標に向けて、日々の事業活動を通じて探求する価値と投資家と共に社会の潮流を作り出すことが可能であると信じています。その達成のために、投資家の皆様には中長期的な視点で我々を応援していただきたいと思っています。そして、我々はその応援を力に変えて、社会に対するインパクトを生み出し、それにより企業価値を向上させていきます。
- 氏名
- 山根 太郎(やまね たろう)
- 会社名
- 株式会社サンワカンパニー
- 役職
- 代表取締役社長