主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2023年10月17日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼16日(月)の為替相場
(1):中国、景気回復へ向け資金供給強化
(2):英国のインフレ「持続的な対応」が必要
(3):神田財務官、円安「必要な時には適切な対応」
(4):米NY連銀製造業景気指数、マイナスに転じる
▼16日(月)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:米長期金利動向次第で150円回復も/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
16日(月)の為替相場
期間:16日(月)午前7時00分~17日(火)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):中国、景気回復へ向け資金供給強化
中国人民銀行は1年物中期貸出制度(MLF)を通じて7890億元を市場に供給。市場予想(5900億元)を大幅に上回る資金供給で、銀行システムへの流動性支援を強化した。MLFの金利は2.50%に据え置いた。
(2):英国のインフレ「持続的な対応」が必要
英中銀(BOE)のピル金融政策委員会(MPC)委員兼チーフエコノミストは「インフレ率を2%に戻すためには、まだやるべきことがある。そして、2%に戻した後、持続可能な形でそれを確実にするために、おそらくやるべきことがある」と述べ、インフレに対して「拙速な勝利宣言をしないことが重要だ」と続けた。
(3):神田財務官、円安「必要な時には適切な対応」
財務省の神田財務官は、円安について「複雑な状況の中でファンダメンタルズ(経済の基礎的要件)を判断し、金利も見ながらG7やG20の合意に沿って『必要な時には適切な対応を取る』ということに尽きる」と発言した。
(4):米NY連銀製造業景気指数、マイナスに転じる
米10月NY連銀製造業景気指数は-4.6と市場予想(-6.0)ほどには悪化しなかったが、前月(+1.9)からは低下した。
16日(月)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
<外為注文情報はこちら>
- ※ 「外為注文情報」とは、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況を確認できるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(無料)では「取引分析」 を選択することで、チャート上に注文情報の表示が可能です。
- ※ 尚、この外為注文情報は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。
人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:150円手前で三たびの失速 根強い介入警戒感
昨日のドル/円は149円台後半で伸び悩む展開。米長期金利の上昇を受けて海外市場で149.76円前後まで強含んだが、日本政府・日銀による円買い介入への警戒感が根強く、節目の150円を前に円売りの勢いが鈍った。財務省の神田財務官は夕刻、円安について「必要な時は適切な対応を取っていく」と述べて介入も辞さない構えをあらためて示した。市場には「1ドル150円が政府・日銀の防衛ライン」との憶測がくすぶっており、ドル/円は昨日まで3営業日続けて149円台後半で伸び悩んでいる。
本日も150円台の回復は容易ではなさそうだ。ただ、為替オプション市場の予想変動率(インプライドボラティリティ)が大きく低下するなど、足元の市場環境は円買い介入を正当化しにくい面もある。海外市場で米長期金利の上昇が続けば、ドル高主導で150円台を回復する可能性はあろう。米9月小売売上高の結果に注目したい。
注目の経済指標:米小売売上高
注目のイベント:米連銀総裁講演
※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
経済指標カレンダー
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。