「ユニクロ」やアダストリアが自社製品の古着を販売するサービスを開始
(画像=「セブツー」より引用)

ファッション業界が環境問題に直面する中で、アパレル企業によるリユース事業が盛んになってきている。

ファーストリテイリングが展開する「ユニクロ(UNIQLO)」が、循環型社会を目指す取り組み「リ・ユニクロ(RE.UNIQLO)」の一環として、自社製品の古着を販売するポップアップストアをユニクロ原宿店で開催した。

「ユニクロ」は2001年から、リサイクルを目的としたフリースの回収を開始している。2006年からは全商品を対象に回収を行ってきた。集まった衣服は難民キャンプや被災地への支援に当てられてきたが、今回、回収した衣服をさらに活用する新たな古着プロジェクトが立ち上げられた。

プロジェクトのトライアル企画第一弾と称されたポップアップストアは、2023年10月11日から22日までユニクロ原宿店で開催された。ストアでは、回収した自社製品に加工を施し、ヴィンテージのような風合いにリメイクした古着と、加工をせず丁寧に検品と洗浄をし、「その時代のユニクロ」を手頃な価格で購入できる古着の二種類が販売された。これらの古着を自分好みにカスタマイズできるワッペンも用意されており、世界に1着だけの「ユニクロ」古着を楽しめるサービスも実施された。

なお、今回のポップアップストアによる利益の一部は、社会福祉法人「渋谷区社会福祉協議会」に寄付され子どもたちを地域で支える活動に役立てられる。

これに対し、「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」「ニコアンド(niko and …)」など多数のブランドを手掛けるアダストリアは、ファッションブランド企業としては初となるフリマサービス「ドットシィ」を10月11日にリリースした

「ドットシィ」ではアダストリアグループのブランド・ショップスタッフが出品者となり、利用者は自分の気に入ったスタッフから直接購入することができる。サステナビリティへの関心の高まりや古着ブームによって、リユース・リサイクルサービスの需要が増加したことを受けて誕生したサービスだ。

アダストリアグループ初のリユース事業として、まずは自社商品から取り扱いをスタートさせた。将来的には、顧客も出品できるようなサービスを目指している。

古着ブームによって「新しい服が売れなくなるのでは」という懸念がある中で、ブランドが公式に古着販売を行うという逆転の発想によって、環境にも配慮した新たな購買習慣が生まれつつある。

「ユニクロ」やアダストリアが自社製品の古着を販売するサービスを開始
UNIQLO公式サイトより(画像=「セブツー」より引用)