「ミズノ」や「プーマ」などファッションブランドとのコラボは多数 国内外アーティストからも人気を集める空山基とは?
(画像=「セブツー」より引用)

「プーマ(PUMA)」は、ブランド75周年とアイコニックシューズである「プーマ クライド(PUMA CLYDE)」の50周年を記念して、世界で活躍する日本人アーティストの空山基とコラボしたコレクションを発売する。取り扱い店舗では一般発売を開始。「プーマ」公式オンラインサイトでは10月29日に販売を開始する。

「PUMA × SORAYAMA」コレクションは、シルバーやホワイト、グレーのカラーを基調としている。空山基の初期のアート作品からインスピレーションを受けた、空を飛ぶペガサスやロボットなどをメタライズ加工したデザインのものや、今回のコラボのためにデザインされた「ロボット プーマ キャット」があしらわれたものなど、空山の世界観が表現されたアイテムを多数展開する。

近年「ディオール(DIOR)」などのハイブランドから「ミズノ(MIZUNO)」や「ステューシー(STUSSY)」「ユニクロ(UNIQLO)」まで、さまざまなブランドとのコラボを続々と発表するなど、ファッション業界からも注目を集める空山基。その魅力はどこから来ているのだろうか。

空山基は1947年生まれ。1969年に中央美術学園を卒業後、広告代理店勤務を経て1972年よりフリーとなる。その後、人体の曲線美とロボットを融合させた女性を描く「セクシーロボット」シリーズで一躍有名となり、世界的なアーティストとして現在も精力的に活動している。1999年には、ソニーが開発した犬型のエンタテイメントロボット「アイボ(AIBO)」のコンセプトデザインを手がけるなど、「美」と「機械」を融合させた空山独自の発想は、芸術の枠を超え実際のロボットにも活かされる。

空山基がファッション業界から注目を集めたのは、2019年の「ディオール」のプレフォールメンズコレクションでのコラボレーションだ。メタリックな女性型ロボットやダイナソーロボットなど、空山のシグネチャーアイコンを配したアイテムを展開した。その後も空山はラブジュアリーブランドだけでなく、さまざまなファッションブランドともコラボレーションを果たしている。

空山の人気はファッション業界のみならず、音楽業界にも浸透している。空山は2001年に、世界的なロックバンドとして知られるエアロスミス(Aerosmith)のアルバム『Just Push Play』のジャケットのグラフィックを手がけた。2018年には、空山作品のファンだというアメリカのラッパー、タイガ(Tyga)のアルバム『Kyoto』でもジャケットデザインを手がけている。日本国内でもヒップホップユニットのゆるふわギャングが空山のファンを公言しており、「ミズノ」とのコラボシューズを題材とした「SORAYAMA SHOES」という楽曲を制作するほど。

「びっくりさせる」ことを作品制作の基本としているという空山は、社会で決められたルールや、タブーとされていることにも挑戦してきた。そんな空山の考え方は、新しい時代を切り開くブランドや音楽アーティストたちの共感を生んでいるのかもしれない。