外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2023年11月8日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼7日(火)の為替相場
(1):中国貿易収支は予想を大きく下回る黒字
(2):RBA 5会合振りに利上げ実施
(3):独鉱工業生産 4カ月連続のマイナス
(4):米金融当局者発言

▼7日(火)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:150円台前半を軸にもみ合う展開/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

7日(火)の為替相場

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期間:7日(火)午前7時10分~8日(水)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):中国貿易収支は予想を大きく下回る黒字

中国10月貿易収支は565.3億ドルの黒字と、黒字額は市場予想(820.0億ドル)を大きく下回った。輸出が前年比-6.4%と予想(-3.5%)以上に落ち込んだ一方、輸入は+3.0%と予想(-5.0%)に反して増加した。

(2):RBA 5会合振りに利上げ実施

豪中銀(RBA)は大方の予想通りに政策金利を4.10%から4.35%に引き上げた。利上げは6月以来で5会合ぶり。ただ、声明で次回以降の追加利上げについて積極的な姿勢を示さなかったとの見方が広がると、豪ドルは初動の上昇から一転して下落した。RBAは将来の金融政策の方向性を示すフォワードガイダンスを「金融政策をさらに引き締める必要があるかどうかは、データとリスク評価次第だ」とした。前回の声明では「金融政策のいくらかのさらなる引き締めが必要になる可能性があるが、それはデータ次第だ」としていた。

(3):独鉱工業生産 4カ月連続のマイナス

独9月鉱工業生産は前月比-1.4%と予想(-0.1%)を下回り、4カ月連続のマイナスとなった。ユーロは一時売りが優勢となったが、ユーロ/円についてはドル/円の上昇を支えに下げ渋ると、その後161.03円まで上昇して2008年8月以来の高値を付けた。もっとも、ユーロ/ドルが下落したためユーロ/円の上昇は続かなかった。

(4):米金融当局者発言

米連邦準備制度理事会(FRB)のボウマン理事は「インフレ率を適切なタイミングで我々が目指す2%に低下させるためには、さらなる利上げが必要になるとなおも予想する」と発言。ダラス連銀のローガン総裁は「インフレ率は目標の2%ではなく、むしろ3%に向かっているように見える」とした上で「タイムリーかつ持続可能な方法でインフレ率を2%に戻すためには、引き締まった金融環境がなお必要になっている」と述べた。ただ、直前に行われた米3年債入札が好調だったことから米債利回りが低下幅を拡大する中でドルの上値は重かった。

7日(火)の株・債券・商品市場

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ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

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人気通貨ペア 本日の予想レンジ

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ドル/円の見通し:150円台前半を軸にもみ合う展開

昨日のドル/円は終値ベースで約0.2%上昇。前日に150円台を回復した勢いを維持する形で150.69円前後まで上伸した。米長期金利が低下したにもかかわらず、ドルは対豪ドルを中心に買いが優勢だった。ただ、ドル/円のこうした自律的な反発は150円台後半までにとどまりそうだ。151円台に近付けば、市場では日本政府・日銀による円買い介入への警戒感がぶり返すだろう。また、昨日の戻りで先月31日に付けた年初来高値151.71円前後から今月3日安値149.18円前後への下げ幅に対する61.8%戻し(150.74円前後)に限りなく迫ったことで達成感が出やすいと考えられる。

本日のNY市場ではパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が講演を行うが、ややハト派的な先週1日の発言を踏襲するようなら強い材料にはならないだろう。ドル/円は戻り一服の商状で150円台前半を軸にもみ合う展開となりそうだ。

注目の経済指標:特になし

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注目のイベント:パウエルFRB議長講演

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経済指標・イベントの結果について

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経済指標カレンダー

神田 卓也
神田 卓也(かんだ・たくや)
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。

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