外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2023年11月16日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼15日(水)の為替相場
(1):本邦GDP 3四半期ぶりのマイナス成長
(2):豪賃金上昇率 伸びが加速
(3):英CPIは大幅に伸びが鈍化
(4):米小売売上高を受けてドル買い強まる
(5):米経済のハードランディング回避の見方広がる

▼15日(水)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:152円台への続伸を試す展開となるか/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

15日(水)の為替相場

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期間:15日(水)午前7時10分~16日(木)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):本邦GDP 3四半期ぶりのマイナス成長

日本7-9月期国内総生産(GDP)は前期比年率-2.1%と3四半期ぶりのマイナス成長となり、市場予想(-0.4%)を大きく下回った。GDPの半分以上を占める個人消費が振るわなかった。

(2):豪賃金上昇率 伸びが加速

豪7-9月期賃金指数は前年比+4.0%と市場予想(+3.9)を上回り4-6月期(+3.6%)から伸びが加速した。当初こそ豪ドルの反応は鈍かったが、その後は中国10月鉱工業生産と同小売売上高が予想を上回ったこともあって上昇した。

(3):英CPIは大幅に伸びが鈍化

英10月消費者物価指数(CPI)は前月比±0.0%、前年比+4.6%と予想(+0.1%、+4.7%)を下回った。食品やエネルギー、タバコなどを除いたコアCPIも前年比+5.7%と予想(+5.8%)を下回った。総合CPI、コアCPIともに前年比で9月(+6.7%、+6.3%)から大幅に伸びが鈍化した。

(4):米小売売上高を受けてドル買い強まる

米10月小売売上高は前月比-0.1%と小幅な減少にとどまった(予想-0.3%)。前回9月分は+0.7%から+0.9%に上方修正された。また、自動車を除いた売上高は前月比+0.1%と予想(-0.2%)に反して増加。国内総生産(GDP)の算出に用いられるコア売上高(自動車・ガソリン・建材・飲食を除く)は前月比+0.2%と予想通りに堅調だった。これを受けて米経済の7割を占める個人消費に衰えは見られないとの見方が広がり、米長期金利が上昇するとドル買いが強まった。なお、米10月生産者物価指数(PPI)は前年比+1.3%(予想+1.9%)、コアPPIは前年比+2.4%(予想+2.7%)だった。

(5):米経済のハードランディング回避の見方広がる

米10月小売売上高の底堅さと米10月PPIの予想以上の鈍化を受けて米経済は急激な失速(ハードランディング)を回避できるとの見方が広がる中、米国株が上昇。円売り主導でユーロ/円が2008年8月以来の164円台に上伸した。豪ドル/円も98円台半ばへと上値を伸ばして昨年9月以来、約1年2カ月ぶりの高値を付けた。ポンド/円については、英10月CPIの大幅鈍化を背景に上値が重かった。

15日(水)の株・債券・商品市場

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ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

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人気通貨ペア 本日の予想レンジ

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ドル/円の見通し:152円台への続伸を試す展開となるか

昨日のドル/円は米10月小売売上高の発表後に151円台へと反発。米10月小売売上高では、国内総生産(GDP)の算出に用いられるコア売上高(自動車・ガソリン・建材・飲食を除く)が前月比+0.2%と堅調だった。これを受けて米経済の7割を占める個人消費に衰えは見られないとの見方が広がり、米長期金利が上昇するとドル/円は151.42円前後まで上伸。前日の米10月消費者物価指数(CPI)による下落を4分の3ほど埋めて反発した。CPIと小売売上高のデータを踏まえ、米経済は急激な失速(ハードランディング)を回避できるとの見方が改めて広がっている。
米連邦準備制度理事会(FRB)は利下げを急がないとの見方も再浮上しており、市場環境は低金利の円が売られやすい地合いに戻りそうだ。ドル/円は、昨年と今年の高値が並ぶ151.90円台が強い上値抵抗として意識されている。日本政府・日銀による円買い介入への警戒感をかいくぐって152円台への続伸を試す展開となるか注目したい。

注目の経済指標:米新規失業保険申請件数

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注目のイベント:ラガルドECB総裁講演

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経済指標・イベントの結果について

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経済指標カレンダー

神田 卓也
神田 卓也(かんだ・たくや)
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。

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