主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2023年11月20日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼17日(金)の為替相場
(1):植田日銀総裁 参院財務金融委員会で発言
(2):英小売は予想に反して減少
(3):ユーロ圏CPIは速報値と変わらず
(4):米住宅関連指標は予想を上回る
(5):イタリア 格下げ回避
▼17日(金)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:ドルの上値は重そう/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
17日(金)の為替相場
期間:17日(金)午前7時10分~18日(土)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):植田日銀総裁 参院財務金融委員会で発言
日銀の植田総裁は衆院財務金融委員会に出席し、金融政策運営について「現時点では、物価安定の目標の持続的・安定的な実現を十分な確度をもって見通せる状況には、なお至っていない」として「長短金利操作付き量的・質的金融緩和(YCC)のもとで粘り強く金融緩和を継続することで、経済活動を支え、賃金が上昇しやすい環境を整えていく方針」だとあらためて表明した。その上で、目標が持続的・安定的に実現する見通しが立てば「マイナス金利の解除やYCCの撤廃を検討していく」と述べた。
(2):英小売は予想に反して減少
英10月小売売上高は前月比-0.3%と予想(+0.4%)に反して減少。自動車燃料を除いた小売売上高も前月比-0.1%と予想外に2カ月連続で減少した(予想+0.5%、前回-1.3%)。
(3):ユーロ圏CPIは速報値と変わらず
ユーロ圏10月消費者物価指数(HICP)・改定値は前年比+2.9%と速報値と変わらず。2021年7月以来の2%台に伸びが鈍化した。コアHICP・改定値も前年比+4.2%と速報値からの修正はなかった。
(4):米住宅関連指標は予想を上回る
米10月住宅着工件数は年率換算137.2万件と市場予想(135.0万件)を上回った。同建設許可件数も148.7万件と市場予想(145.0万件)を上回った。
(5):イタリア 格下げ回避
格付け会社ムーディーズはイタリアの格付けを「Baa3」に据え置いた。格付け見通しは「ネガティブ」から「安定的」に引き上げられ、一部で懸念されていた投資不適格級への格下げは回避された。
17日(金)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:ドルの上値は重そう
17日のドル/円は2週間ぶりの安値へと続落。週内に発表された経済指標の結果を受けて米国のインフレ鈍化と雇用減速を巡る観測が広がる中、前日に続いてドル売り・円買いが優勢だった。欧州市場で150円台を割り込むと、一時今月3日以来の安値となる149.20円前後まで下値を切り下げた。NY市場に入ると米長期金利の持ち直しやクロス円の反発を受けて下げ渋ったが、149円台後半で戻りは一巡。
米国の利上げ終了と早期利下げ転換の思惑がくすぶる中、本日もドルの上値は重そうだ。仮に150円台を回復しても、今週後半の米感謝祭休暇を前に持ち高圧縮のドル売りが出やすいだろう。他方で、17日は一部のクロス円が一時の下げから大きく切り返すなど円売りの根強さも見られた。13週移動平均線が通る149.00円付近では円売りニーズが優勢となり下げ止まりそうだ。
注目の経済指標:特になし
特になし
注目のイベント:ベイリーBOE総裁講演
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※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
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経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
経済指標カレンダー
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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