補助金がなくなっても増益に
一方、サイゼリヤの2023年8月期の営業利益は72億2200万円で、前年度の4億2200万円から大きく伸びた。来店客数の回復などに伴う増収効果(前年度比27.0%増)に加え、食材ロスの削減やエネルギーの効率化による省エネなどに取り組んだ結果、大幅な営業増益を達成できた。
経常利益は26.2%、当期利益は8.9%それぞれ減少したが、補助金収入が前年度の98億6300万円から1億6400万円に減ったのが要因で、通常の姿に戻ったといえる。
2024年8月期も15.1%の増収に、店舗や工場での食材ロスの削減や作業の生産性の向上などが加わり、営業利益は131億円(前年度比81.4%増)を見込む。経常利益、当期利益はともに60%前後の増益となる。
2023年8月期通期の既存店の来店客数は116.3%と2ケタの伸びとなった。その後も2023年9月は121.0%、10月は116.3%と高い伸びが続いている。
すかいらーく、サイゼリヤともに来店客数の2ケタ増という消費者の支持をこのまま維持できれば、稼ぐ力の復活は本物といえそうだ。
文:M&A Online