主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2023年11月28日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼27日(月)の為替相場
(1):英中銀総裁、利下げを考えるのは時期尚早
(2):ECB総裁、物価上昇との戦いはまだ終わっていない
(3):米新築住宅販売件数は予想以上の減少
(4):米長期金利低下でドル売り
▼27日(月)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:FRB要人発言に注目/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
27日(月)の為替相場
期間:27日(月)午前7時00分~28日(火)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):英中銀総裁、利下げを考えるのは時期尚早
英中銀(BOE)のベイリー総裁は、最近のインフレ率の低下について「非常に良いニュースだ」としながらも、「インフレ率を2%まで下げなければならない」とあらためて表明し、その上で「われわれが利下げについて議論しているとか、想定可能な将来に利下げをするとかいう仮定に私が反論してきたのはそのためだ」「そうした議論をするのは時期尚早だ」と発言した。
(2):ECB総裁、物価上昇との戦いはまだ終わっていない
欧州中銀(ECB)のラガルド総裁は「今は勝利宣言をする時ではない」として物価上昇との闘いはまだ終わっていないことを強調。「われわれはインフレに影響を与える様々な力に注意を払い続け、物価安定という使命にしっかりと集中する必要がある」と述べた。
(3):米新築住宅販売件数は予想以上の減少
米10月新築住宅販売件数は年率換算67.9万件と市場予想(72.1万件)を下回った。
(4):米長期金利低下でドル売り
米5年債入札に堅調な需要があったとの見方から米長期金利が全般的に低下。米10年債利回りが4.40%を割り込んで低下すると、ドル/円はその後148.50円台に下落した。
27日(月)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:米金利低下が重し FRB要人発言に注目
昨日のドル/円は148円台へと反落。東京市場では149.60円台に強含む場面もあったが、海外市場にかけて米長期金利が低下するとドル売り・円買いが優勢となり、148.55円前後まで下落した。
米10年債利回りは4.38%前後へと低下し、先週22日に付けた約2カ月ぶり低水準の4.36%前後に迫る場面もあった。市場は米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げはすでに終了し、来年前半には利下げが始まるとの見方を強めているようだ。
そうした中、ドル/円は本日も米長期金利の動向を睨んで上値の重い展開が続きそうだ。ただ、本日のNY市場ではウォラーFRB理事やボウマンFRB理事などの発言に注意が必要だろう。両理事以外にも、多くの米金融政策当局者が講演を行う予定で、利下げへの転換を先取りする市場の動きをけん制する発言が続くようなら、米長期金利とドル/円の持ち直しにつながる可能性もありそうだ。
注目の経済指標:米消費者信頼感指数
注目のイベント:FRB理事講演
※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
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経済指標・イベントの結果について
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経済指標カレンダー
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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