主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2023年12月12日8時50分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉
目次
▼11日(月)の為替相場
(1):中国のデフレ懸念強まる
(2):日銀の政策修正観測打ち消し報道
(3):米3年債入札は不調
▼11日(月)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:米CPIへの反応は一時的/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
11日(月)の為替相場
期間:11日(月)午前7時00分~12日(火)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):中国のデフレ懸念強まる
週末の9日に発表された、中国11月消費者物価指数(CPI)が前年比-0.5%と2020年11月以来の落ち込みとなった。同11月生産者物価指数(PPI)は前年比-3.0%で14カ月連続でマイナスとなった。これにより、中国のデフレ懸念が強まっている。
(2):日銀の政策修正観測打ち消し報道
「日銀がマイナス金利解除を今月急ぐ必要はほとんどない」という関係者談が報じられた。日銀の政策修正への期待により円が急速に買われていたが、報道後は円が全面安となった。
(3):米3年債入札は不調
米3年債入札が不調に終わり米長期金利が上昇。ドル/円は日通し高値の146.59円前後をつけた。ただ、その後は米長期金利が上げ幅を縮小したことにつれてドル/円は146円台前半まで売りに押された。
11日(月)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:米CPIへの反応は一時的
昨日のドル/円は終値ベースで前営業日から約1円20銭上昇。「日銀が今月の金融政策決定会合でマイナス金利解除を急ぐ必要がほとんどない」という関係者筋の話が伝わったことで円売りが強まった。
本日は、NY市場で米11月消費者物価指数(CPI)が発表される。市場予想は総合が前年比+3.1%、コアが前年比+4.0%と、総合CPIは10月の+3.2%から鈍化する一方、コアCPIは前月から横ばいの見込みだ。 米金利市場では米連邦準備制度理事会(FRB)が来年の早い時期に利下げを開始するとの見通しが広がっている。米11月CPIの結果を受けた市場の変化に注目したい。
もっとも明日は米連邦公開市場委員会(FOMC)も控えている。FOMCの内容を見極めたいとの思惑から米11月CPIの結果がドル/円相場に与える影響は一時的となりそうだ。
注目の経済指標:米消費者物価指数
注目のイベント:米30年債入札
※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
経済指標カレンダー
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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