主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2023年12月13日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼12日(火)の為替相場
(1):英週平均賃金は予想以上に鈍化
(2):独ZEW景気期待指数、5カ月連続の上昇
(3):米CPI後に来年3月の利下げ確率低下
▼12日(火)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:FOMC後も乱高下に警戒/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
23日(木)の為替相場
期間:12日(火)午前7時10分~13日(水)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):英週平均賃金は予想以上に鈍化
英11月失業率は4.0%、同失業保険申請件数は1.60万件だった(前回4.0%、0.89万件)。8-10月の週平均賃金(除ボーナス)は前年比+7.3%と予想(+7.4%)を下回り、7-9月(+7.8%)から伸びが鈍化した。
(2):独ZEW景気期待指数、5カ月連続の上昇
独12月ZEW景気期待指数は12.8と市場予想(9.5)に反して前月(9.8)から上昇。5カ月連続の上昇で今年3月以来の水準を回復した。
(3):米CPI後に来年3月の利下げ確率低下
米11月消費者物価指数(CPI)は前年比+3.1%と予想通りに前月(+3.2%)から小幅に伸びが鈍化した。一方、食品とエネルギーを除いたコアCPIは前年比+4.0%と予想通りに前月から横ばいだった。これを受けてドルは一時下落したが、コアCPIの高止まりを受けて米長期金利が持ち直すとドルに買い戻しが入った。なお、米短期金利先物市場では11月CPIを受けて来年3月の利下げ織り込みがやや後退した。
12日(火)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:FOMC後も乱高下に警戒
昨日のドル/円は米11月消費者物価指数(CPI)を受けて乱高下。前日の上昇の反動からドル売り・円買いが先行すると早々に146円台を割り込み、欧州市場では145円台前半へと下落した。NY市場に入ると米11月CPIの発表直後に144.73円まで下落したものの、コアCPIがサービスインフレの粘着性を示したことで早期利下げ観測が後退したため145円台後半へと持ち直した。ただ、その後は米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて値動きが鈍り前日比0.5%安の145.48円前後で取引を終えた。
本日のFOMCでは政策金利の据え置きが見込まれるが、市場の関心は政策金利見通し(ドットチャート)やパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見に向かっている。来年中に100bp(1.00%ポイント=0.25bp×4回)以上の利下げを織り込んだ市場に対し、FRBがどの程度のトーンでけん制するかが焦点となろう。ドル/円はFOMC後に再び乱高下する公算が大きいと見ており、当面は落ち着きどころが定まりにくい展開が続きそうだ。
注目の経済指標:FOMC政策金利
注目のイベント:パウエルFRB議長記者会見
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経済指標・イベントの結果について
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経済指標カレンダー
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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