この記事は2023年12月8日に「CAR and DRIVER」で公開された「NVIDIAとセグウェイ、iREXで最先端のロボット「Nova Carter」を日本初公開」を一部編集し、転載したものです。


NVIDIA とセグウェイは、産業用ロボットの開発プラットフォーム「Nova Carter(ノヴァ・カーター)」を11月29日から12月2日まで東京で開催された国際ロボット展(iREX) で、日本初公開した。

NVIDIAとセグウェイ、iREXで最先端のロボット「Nova Carter」を日本初公開
▲リファレンスデザインロボット「Nova Carter」

世界の多くの国が、高齢化や労働人口の減少といった人口動態の課題に直面している。ロボットは、モビリティ、工場、ヘルスケア、小売など、さまざまな用途や場面で、こうした労働力を支援する重要な役割を果たすと期待されている。

調査会社ガートナーによると、志向の変化、社会的相互作用、人間拡張機能の進歩により、2030年までに80%の人間がスマートロボットと日常的に関わるようになり、現在の10%未満から増加すると予測されている(※1)。このような関わりは、世界中の産業で広がるだろう。

NVIDIAとセグウェイ、iREXで最先端のロボット「Nova Carter」を日本初公開
▲NVIDIAはGPU特化しており、AI、HPC、ゲーミング、自動運転車、ロボティクスなどの進歩を推進している

NVIDIAとセグウェイが共同開発した「Nova Carter」は、手動フォークリフトや無人搬送車から完全自動運転への移行を促進する産業用ロボットの開発プラットフォームだ。

最大の特徴は自律移動ロボットの開発を加速する最先端のコンピューティングおよびセンサーのプラットフォーム「NVIDIA Isaac Nova Orin」アーキテクチャをベースとしていることだ。

運用効率を最適化し、自律移動ロボット (AMR) の開発と展開を加速するために、NVIDIAはオープンプラットフォームであるNVIDIA Isaac AMRを提供している。このプラットフォームはモジュール形式で、倉庫シミュレーション向けのIsaac SimとIsaac Nova Orinなどで構成されている。

NVIDIAとセグウェイ、iREXで最先端のロボット「Nova Carter」を日本初公開
▲「Nova Carter」のサイズは全長722mm、幅500mm、高さ556mm

00「Nova Carter」は、豊富なセンサーポートフォリオ、強力なAIコンピューティング機能、カスタマイズ機能を備えており、非常に動的で構造化されていない環境でも人間のもとで安全に動作できる。

シャシーはセグウェイの「RMP Lite 220」を採用し、優れた衝撃吸収性能とオフロード能力を提供。また大容量バッテリーと高性能なモーターハブで優れた搭載量を誇る。サイズは全長722mm、幅500mm、高さ556mm。

この革新的なロボットは、産業界における生産性の向上、コストの削減、大規模導入を加速すると同時に、倉庫管理や物流処理などにおける運用の安全性を確保するとしている。

※1:出典:Gartner, Emerging Technologies: AI Roadmap for Smart Robots - Journey to a Super Intelligent Humanoid Robot G00761328, Oct 4, 2023

Writer:横田康志朗


(提供:CAR and DRIVER