クルマの心臓ともいえるエンジンと、その内部を血液のように巡るエンジンオイル。適切なエンジンオイルを選択することで本来クルマが持っているパフォーマンスを最大限に引き出し、寿命を長期化させます。しかし、その規格や要求される性能は車種ごとに多岐に渡ります。特に輸入車は規格が国産車とは若干異なり、選択が難しいことも。この記事ではメルセデスベンツCクラスをもとに正しい選び方を解説します。
エンジンオイル交換の目安、まずは取扱説明書を確認
エンジンオイルの点検、補給、交換についての情報はクルマの取扱説明書に記載されています。
車種や運転頻度、運転スタイルによってオイルの劣化具合は変化します。ターボ車や悪路を走行している等、より大きな馬力を使うクルマはより多くのオイルを消費します。
一定の期間もしくは距離に達すると、クルマのメンテナンスアラートなどで知らされることがほとんどですが、半年に一度などの定期的なエンジンオイルの点検をすることが大事です。
オイル量の点検にはレベルゲージを使用します。オイル量が適正であっても、オイルが黒く変色するなどして劣化している場合は交換する必要があります。また、寒冷地では季節によって交換することもあります。
エンジンオイルの適合
取扱説明書には他にも、エンジンオイルの容量と規格の指定が記載されています。
エンジンオイルの規格は国際規格であるACEA、APIなどで記されているのに加えて、承認がカーメーカーごとの記号で記されています。例えばメルセデスベンツだと「MBApproval-」、BMWだと「Longlife-」といった記号で承認されています。
メルセデスベンツがCクラスに承認しているエンジンオイル
MBApproval | 229.51 |
(取扱説明書 C-CLASSSEDAN/STATIONWAGON、メルセデスベンツオーナーズマニュアル)
カーメーカー認証を取得しているエンジンオイルはエンジンのタイプごとに定められた厳しい要求事項を満たしているので、安心して使うことができます。
加えて、外気温度に合わせて適切なSAE等級(粘度)が設定されています。取扱説明書では、適切なSAE等級での承認されたエンジンオイルを使用することが強く勧められています。
エンジンオイルの仕様や規格の見方
フックスのエンジンオイル、タイタンを例に製品情報をご説明いたします。
エンジンオイルの製品情報ページやパッケージには画像の内容の記載があります。
そこには国際規格である「ACEA」、「API」に並んで、オイルの仕様が記載されています。
特に注視したいのが、「Approvals」。この製品だけでBMWを始め、メルセデスベンツ、ポルシェ、フォルクスワーゲンなど複数のカーメーカーから認証を取得していることが分かります。
Approvalsの欄に「MBApproval229.51」と記載されている通り、タイタンGT1PROC-3はメルセデスベンツCクラスのエンジンに適合する承認を得ているフックスのオイルの一つです。
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