主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2024年1月5日8時20分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼4日(木)の為替相場
(1):財新サービス業PMIは予想を上回る
(2):欧州サービス業PMIは上方修正
(3):英サービス業PMIも上方修正
(4):独CPIを受けてユーロ買い
(5):米労働関連指標は軒並み堅調
▼4日(木)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:米12月雇用統計の結果次第/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
4日(木)の為替相場
期間:4日(木)午前7時10分~5日(金)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):財新サービス業PMIは予想を上回る
中国12月財新サービス業PMIは52.9と市場予想(51.6)を上回り、前回(51.5)から上昇した。
(2):欧州サービス業PMIは上方修正
独12月サービス業PMI・改定値は49.3と速報値(48.4)から上方修正。その後、続いて発表されたユーロ圏12月サービス業PMI・改定値も48.8に上方修正された(速報値48.1)。
(3):英サービス業PMIも上方修正
英12月サービス業PMI・改定値は53.4と速報値(52.7)から上方修正された。
(4):独CPIを受けてユーロ買い
独12月消費者物価指数(CPI)・速報値は予想通りに前年比+3.7%へと加速(前回+3.2%)。一方、欧州連合(EU)基準の独12月CPIは前年比+3.8%と市場予想(+3.9%)に届かなかったが、前回(+2.3%)から大幅に伸びが加速した。これを受けて独長期金利が上昇するとユーロ買いに傾いた。
(5):米労働関連指標は軒並み堅調
米新規失業保険申請件数は20.2万件と市場予想(21.6万件)を下回り、前週(22.0万件)から大幅に減少した。 これより前に発表された米12月チャレンジャー人員削減数も3.48万人と前月(4.55万人)から減少。米12月ADP全国雇用者数は16.4万人増と市場予想(12.5万人増)を上回った。米国の労働市場は堅調との見方が強まり、早期利下げ観測が一段と後退する中、ドル買いが優勢となった。
4日(木)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:米12月雇用統計の結果次第
昨日のドル/円は大幅続伸。米長期金利の上昇を背景に144円台を回復すると、複数の米労働関連指標の好結果を受けて144.85円前後まで上値を伸ばした。米12月ADP全国雇用者数は16.4万人増と予想以上に増加し、米新規失業保険申請件数は20.2万件と予想以上に減少。これらを受けて米連邦準備制度理事会(FRB)の早期利下げ観測が一段と後退した。
本日発表される米12月雇用統計も良好な結果になるとの見方からドルは堅調を維持しそうだ。実際に米12月雇用統計が好結果となれば先月13日以来の145円台を回復する公算が大きい。一方で、米雇用統計に対する市場の期待値が上昇しているだけに、仮に雇用統計が予想に届かなかった場合は失望売りが強まることになりそうだ。ドル/円が新年入りからの4連騰を達成できるか否かは米12月雇用統計の結果次第と言えるだろう。
注目の経済指標:米雇用統計
注目のイベント:リッチモンド連銀総裁講演
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経済指標・イベントの結果について
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経済指標カレンダー
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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