外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2024年1月30日8時20分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼29日(月)の為替相場
(1):中国恒大集団に清算命令
(2):ユーロ圏の早期利下げ観測高まる
(3):米財務省 借入額見通しを下方修正<

▼29日(月)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:一時的に大きな値動きも/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

29日(月)の為替相場

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期間:29日(月)午前7時00分~30日(火)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):中国恒大集団に清算命令

経営再建中の中国不動産大手恒大集団に対し、香港高裁は法的整理にあたる「清算命令」を発出。香港の法的整理を通じて債権回収を進めたい海外債権者の申し立てを認めたが、本土の裁判所が香港高裁の命令に従うかは不透明とされる。なお、同社の資産の大部分は中国本土にある

(2):ユーロ圏の早期利下げ観測高まる

欧州市場に入るとユーロ圏の長期金利が低下。仏中銀のビルロワドガロー総裁が週末の仏紙で、ECBの利下げについて「正確な日付については、除外されるものは一つもなく、今後の政策会合は全てがオープンだ」と語ったことが材料視された模様。これを受けてユーロは売りが優勢となった。なおこの日、ECBの利下げについてデギンドス副総裁は「データ次第であり、利下げのスケジュールなどはない」「利下げはインフレの展開次第」と発言。ポルトガル中銀のセンテノ総裁は「物価を押し上げたほぼすべての要因が消失した」「遅かれ早かれ利下げを開始するべきだが、突然の動きは避けるべきだ」との見解を示した。

(3):米財務省 借入額見通しを下方修正

米財務省は1-3月期の借入額の見通しを従来の8160億ドルから7600億ドルに下方修正。これを受けて米長期金利が低下幅を拡大するとドル/円は147.20円台に下落した。その後は、長期金利の低下を好感して米国株が上げ幅を拡大したことで円買いの勢いが鈍り147円台半ばへやや持ち直した。

29日(月)の株・債券・商品市場

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ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

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人気通貨ペア 本日の予想レンジ

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ドル/円の見通し:一時的に大きな値動きも

昨日のドル/円は終値ベースで約0.4%下落。欧州中銀(ECB)の早期利下げ観測が高まりユーロ圏の長期金利が低下したことや、米財務省が1-3月期の借り入れ(国債発行)見込み額を下方修正したことから米長期金利が低下する中、一時147.26円前後まで下落した。一方で、利下げ期待から欧米の株価が大幅に上昇したため円買いの勢いが鈍ると147円台半ばへとやや持ち直して取引を終えた。
ドル/円相場はこのところ147円台と148円台の往来が続いており、方向感を欠く相場展開となっている。市場は今日から始まる米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を待っているようだ。米金利先物が織り込む次回3月FOMCの利下げ確率は50%弱で、まさに「五分五分」の状態。それだけに、利下げ開始のシグナルが発せられるか否かに関心が集まっている。
そのFOMCを前に、本日は米12月JOLT求人件数が発表される。市場予想は875.0万件と前月比で僅かに減少する見通しだ。ドル/円相場に方向性をもたらす決定打にはならないと見るが、3月FOMCの利下げ・据え置きを巡る市場の思惑が交錯する現状を踏まえると、一時的に大きな値動きにつながる可能性もある。

注目の経済指標:米JOLT求人件数

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注目のイベント:欧州要人発言

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神田 卓也
神田 卓也(かんだ・たくや)
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。

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