主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2024年2月6日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼5日(月)の為替相場
(1):パウエル議長 米TV番組出演
(2):豪貿易黒字は縮小
(3):英統計局 失業率推計値を下方修正
(4):ISM非製造業 予想を上振れ
▼5日(月)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:149円を巡る攻防が続きそう/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
5日(月)の為替相場
期間:5日(月)午前7時00分~6日(火)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):パウエル議長 米TV番組出演
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は米TV番組で「FRBが3月利下げの自信を持つ可能性は低い」「米連邦公開市場委員会(FOMC)の金利見通しはおそらく12月からあまり変わっていないだろう」「インフレが持続すれば、さらに行動が遅くなる可能性がある」などと発言。先月31日のFOMC後の会見と同様の見解を示した。
(2):豪貿易黒字は縮小
豪12月貿易収支は109.59億豪ドルの黒字と、黒字額は市場予想(105.00億豪ドル)をやや上回った。輸入が前月比4.8%増加したため、貿易黒字は11月(117.64億豪ドル)から縮小した。
(3):英統計局 失業率推計値を下方修正
英国立統計局(ONS)は、昨年9-11月の失業率を試験的に公表していた推計値の4.2%から3.9%へ大幅に下方修正した。なお、ONSは新型コロナウイルスの影響で回答率が低かったため昨年10月に家計労働力調査の公表を中止し、以降は代わりに税などのデータを用いて試験的な推計値を公表している。
(4):ISM非製造業 予想を上振れ
米1月ISM非製造業景況指数は53.4と市場予想(52.0)を上回り4カ月ぶりの高水準となった。内訳の指数では仕入価格が11カ月ぶりの水準に上昇したほか、雇用や新規受注も前月から上昇した。米経済の底堅さを再確認したことで米長期金利が上げ幅を拡大するとドルも一段高となった。一方、金利上昇を受けて米国株は下落。クロス円は軟化したが、ドル/円の上昇に支えられて下げ渋った。
5日(月)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:149円を巡る攻防が続きそう
昨日のドル/円は小幅続伸。米1月ISM非製造業景況指数が4カ月ぶりの水準に上昇すると、NY市場で昨年11月27日以来の高値となる148.89円前後を付けた。前週末の米1月雇用統計を受けて強まった米長期金利上昇の流れがこの日も続き、米連邦準備制度理事会(FRB)による3月利下げ観測は一段と後退した。ただ、米長期金利が大きく上昇した割にドル/円の上値は重く、149円台には乗せられなかった。利下げ観測が後退する中、米国株安などを背景にクロス円が下落したことが重しになったと見られる。1月にも148.80円前後で伸び悩んだ経緯があることから、149円手前の水準が上値抵抗として意識された面もあろう。本日も米長期金利や主要国の株価動向を睨みつつ149円を巡る攻防が続きそうだ。
注目の経済指標:RBA政策金利
注目のイベント:ブロックRBA総裁発言
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1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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