外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2024年2月15日8時20分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼14日(水)の為替相場
(1):相次ぐ円安けん制発言
(2):英CPIは横ばい
(3):ユーロ圏GDPは速報値から修正なし

▼14日(水)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:高値圏での推移が続きそう/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

14日(水)の為替相場

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期間:14日(水)午前7時10分~15日(木)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):相次ぐ円安けん制発言

財務省の神田財務官は1ドル150円台に進んだ円安について「最近の為替の動きはかなり急速」として「必要があれば適切に対応する」と発言。「災害対応と同じで24時間365日対応できる準備を整えている」として円買い介入の準備ができていることを示唆した。ただ、市場には円安の背景は日銀が金融緩和の長期化を宣言したことにあり、財務省の円買い介入にはまだ距離があるとの見方が多く、財務官のけん制発言に対する反応は限定的だった。その後、鈴木財務相も「為替の急激な変動は望ましくない」「より一層強い緊張感を持って市場動向をみている」と発言。午後には林官房長官も同様の円安けん制発言を行ったが、いずれも市場の反応は限られた。

(2):英CPIは横ばい

英1月消費者物価指数(CPI)は前年比+4.0%と市場予想(+4.1%)を下回り、伸び率は前月から横ばいだった。エネルギーや食品などを除いたコアCPIも前年比+5.1%と横ばいだったが市場予想(+5.2%)は下回った。なお、その後英中銀(BOE)のベイリー総裁はCPIについて「先月は予想をやや上回り、今月は予想をやや下回った」として「プラスマイナスはほぼゼロに戻った」との見解を示した。その上で1月CPIについては「あり得たかもしれない数字に比べて、明らかに励みになる」と語った。

(3):ユーロ圏GDPは速報値から修正なし

ユーロ圏10-12月期域内総生産(GDP)・改定値は前期比±0.0%と速報値から修正なしだった。同時に発表されたユーロ圏12月鉱工業生産は前月比+2.6%と予想(-0.2%)に反して大幅な伸びとなった。

14日(水)の株・債券・商品市場

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ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

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人気通貨ペア 本日の予想レンジ

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ドル/円の見通し:高値圏での推移が続きそう

昨日のドル/円は150円台半ばを中心に比較的小幅な値動きとなった。米1月消費者物価指数(CPI)の高止まりを受けてドルが買われた前日の流れは一服。本邦当局者が相次いで円安をけん制したことで円売りの動きも一服した。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測後退を背景にドルが買われやすい一方、たとえマイナス金利を解除しても日銀は金融緩和は維持するとの見方から円が売られやすい地合いに変化はない。ドル/円は、34年ぶり高値(151.94円前後)更新に向けた上伸への期待感と、本邦当局の円買い介入への警戒感が交錯する格好で高値圏での推移が続きそうだ。
なお、本日はNY市場で発表される米1月小売売上高に注目。市場予想は前月比-0.2%と減少の見込みだが、自動車、ガソリン、建材などを除いた国内総生産(GDP)の算出に用いられるコア売上高は前月比+0.2%と小幅に増加する見通しだ。米国では物価の伸び(1月:前年比3.1%)を賃金の伸び(1月:前年比4.5%)が上回っており、米経済のキモとなる個人消費が減速する環境にはない。1月小売売上高がコアベースで堅調な伸びとなればドル高を後押しする手掛かり材料となるだろう。

注目の経済指標:米小売売上高

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注目のイベント:ラガルドECB総裁発言

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神田 卓也
神田 卓也(かんだ・たくや)
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。

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