主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2024年3月5日8時20分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼4日(月)の為替相場
(1):日経平均 史上初の4万円台乗せ
(2):米最高裁 トランプ氏の大統領選出馬を可能に
(3):アトランタ連銀総裁「連続利下げはおそらくない」
▼4日(月)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:ISM非製造業に素直に反応を示す公算/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
4日(月)の為替相場
期間:4日(月)午前7時00分~5日(火)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):日経平均 史上初の4万円台乗せ
日経平均株価が寄り付きで史上初の4万円台に上昇。円は初動こそ買い戻しの動きが見られたものの、その後は日経平均株価が一時40300円台に上伸する中で円売り優勢に傾いた。
(2):米最高裁 トランプ氏の大統領選出馬を可能に
米連邦最高裁判所は、5日の「スーパーチューズデー」を前にトランプ前大統領の大統領選出馬が可能とする意見書を発表。コロラド州やイリノイ州などの裁判所はトランプ氏が2020年の大統領選の結果を覆そうと「反乱」に関与したとして大統領予備選への参加を認めないとしていたが、連邦最高裁判所はこの判断を覆した。
(3):アトランタ連銀総裁「連続利下げはおそらくない」
アトランタ連銀のボスティック総裁は、今年後半に2回の25bp(0.25%ポイント)の利下げを見込むとしつつも、利下げ後に新たな需要が爆発的に生まれ、それが物価上昇圧力を高めることを懸念していると指摘。その上で「利下げが連続したものになることはおそらくないだろう」と述べて、最初の利下げの後に少なくとも1会合は様子を見るべきだとの考えを示した。
4日(月)の株・債券・商品市場
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ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:ISM非製造業に素直に反応を示す公算
昨日のドル/円は、日経平均株価が史上最高値を更新する中で円売りが先行。海外市場では株価こそ小反落したものの、米長期金利の上昇がドルの支えとなり一時150.57円前後まで強含んだ。ただ、市場には明日6日のパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言の内容を見極めたいとのムードも根強く、ドル/円は年初来高値の150.88円前後を試す展開には至らなかった。
本日も、史上初めて4万円台に乗せた日経平均株価の動きを眺めながら150円台を中心に推移する見通しだ。なお、昨日の夜間取引で日経平均先物は小幅安ながらも4万円台をキープしており、現物の値動きが注目されよう。
また、本日はNY市場で米2月ISM非製造業景況指数が発表される。市場予想は53.0となっており、4カ月ぶりの高水準だった前月の53.4から小幅に低下すると見られている。1日に発表された米2月ISM製造業景況指数が予想外に悪化していただけに非製造業部門の景況感にも注目が集まりそうだ。米2月ISM非製造業景況指数が予想を上回ればドル高・円安に、下回ればドル安・円高と、ドル/円は素直な反応を示す公算が大きい。仮に予想を上回った場合には、3週間に渡り強い上値抵抗となっている150.80円台を突破できるかが見どころとなりそうだ。ただし、150.80円台から節目の151.00円にかけてはオプションの行使価格設定なども観測されており、多くの売りオーダーが集まりやすいと考えられる。
注目の経済指標:米ISM非製造業景況指数
注目のイベント:植田日銀総裁発言
※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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